リゾートバイト中に生活する寮の種類には、大きく分けると2種類が存在します。
一つ目が個室寮(厳密には個室寮にも完全個室と一部共同の2種類がある)。
そして二つ目が相部屋寮です。
雇用先によっては相部屋寮しか用意していないことは珍しくないので、人によっては相部屋寮でのリゾバ生活を余儀なくされることがあります。
個室寮と違い、プライベートが確保されていない相部屋寮で過ごすことに、不安を感じる方も少なくないでしょう。
そこで今回の記事では、相部屋寮生活におけるメリット・デメリット、実際に私自身が相部屋寮でリゾバ生活を送った感想について詳しく述べていきます。
相部屋寮で過ごした経験のあるリゾートバイターの意見をまとめると、相部屋寮で過ごすメリット・デメリットは概ね以下のような感想が多いです。
- メリット = 同僚達と早い段階で仲良くなれる
- デメリット = プライベートがないので気疲れしやすい
リゾートバイトの相部屋寮とは
リゾートバイトにおける相部屋寮とは、3人〜4人が共同で過ごす相部屋式の寮を指します。
広さ約25㎡〜30㎡くらいの部屋の中に2段ベッドが2台ほどあり、大きめの収納が1台、上写真のような作業机が1台あるのがスタンダートなタイプです。
トイレや風呂は寮施設内にて共同トイレ・浴場として設置されていることが多く、冷蔵庫も共同のキッチンにて設備されています。
(共同トイレ。寮によっては手洗い場に洗濯機や乾燥機が設備されていることもある)
(共同のキッチン)
基本的に、ベッド以外のスペースに関しては全てが共同スペースだと考えていいです。
寮費や光熱費は完全無料です。
ちなみに、男女で寮の棟やフロアは別々になっており、原則男女間での寮部屋の行き来は禁止されています。
これは個室寮であっても同様です。
相部屋寮の同居人は雇用先が決めるので、こちらで同居人を指定することはできません。
友達と二人でリゾートバイトを始める場合は、丁度二人分のベッドが空いていれば一緒に入れますが、一人分のベッドしか空いていない場合は別々の部屋になります。
(丁度二人分のベッドが空いていた相部屋寮)
こうしたことから、相部屋寮は個室寮よりも人気は低いのが現状ですが、いざリゾートバイトが終わってみると最終的な満足度は相部屋寮で過ごした人達の方が高いこともあります。
相部屋寮での生活は、個室寮よりも早い段階で同僚達と打ち解けることができるため、短く濃いリゾートバイト生活を送れることが満足度の高さに繋がっています。
とはいえ、やはり知らない人同士で一定期間過ごすわけですから、相部屋寮には相部屋寮なりのメリット・デメリットが存在します。
以下で、私自身や私のリゾートバイト仲間達が実際に相部屋寮で過ごした体験談を基にメリット・デメリットをまとめているので、是非参考にして頂ければと思います。
相部屋寮のメリット・デメリット
相部屋寮のメリット・デメリットはまさに表裏一体で、同居人がいるから楽しいのであり、同居人がいるからこそストレスやトラブルの原因にもなると言えます。
と言っても、旅行でドミトリー型のユースホステルやゲストハウスに滞在した経験がある人であれば、概ね問題なく過ごせるでしょう。
同居人達は得体の知れない旅人ではなく同僚達なので、まだ安心感があります。
デメリット
デメリットとして挙げられるのは、以下の3点。
- 貴重品管理に気を使う
- 私物を持ち込みにくい
- 物音に気をつかう
また、コンセントの数が少ないので、相部屋寮に住む場合は延長ケーブルの持参は必須です。
貴重品管理に気を使う
相部屋寮での貴重品管理方法は、個々で鍵付きスーツケースの中に入れておくなどします。
(寮によっては各自の鍵付きロッカーが用意されている)
リゾートバイトの相部屋寮で盗難があったという話は聞いたことないので、安全性に関してそこまで問題はありません。
ただ、毎回毎回貴重品をきちんとスーツケースの中にしまったり、私物を出しっぱなしにしていないかセルフチェックをする必要があるのが面倒です。
私物を持ち込みにくい
個室寮であれば、雇用先にさえ断りを入れたらテレビやゲームを持ち込むができます。
しかし、相部屋の場合は雇用先に加えて同居人達にも断りを入れる必要があります。
もし自分がゲームを持ち込んで、同居人全員で盛上がれるようなら非常に楽しいのですが、やはり人によっては止めて欲しい人もいるかもしれません。
なので、基本的に私物の持ち込みは不可能だと考えておいた方が良いです。
物音に気を使う
同居人達とは毎日シフトが一緒なわけではなく、起きる時間はバラバラの時もあります。
そのため、まだ同居人が寝ている時に、自分が出勤の準備をする際の物音で起こしてしまわないよう気を使う必要があります。
スマートフォンはアラーム音をONにせず、バイブレーションのみにして枕元に置いておくなどの気遣いも必要です。
また、着信があったら通路やバルコニーに出て会話をするなどの気遣いもしてあげたいですね。
自分はされても気にしないことが、他人は気にすることもあります。
同居人達の性格によって、どこまでが大丈夫でどこまでがダメかは変わってきますが、常識の範囲内でダメだろうと思うことは行わないよう注意しておきましょう。
メリット
メリットは早い段階で同僚達と打ち解けることができる点。
同僚と打ち解けることができると、仕事の相談や協力作業もしやすいです。
また、仲の良いグループが出来上がると、他のグループとの交流を深めるきっかけを作りやすいです。
例えば、同居人の一人が異性の誰かと仲良くなったら、グループ同士で交際をするきっかけになります。
上述したように男女間での寮部屋の行き来は禁止されていますが、共同のロビーや外で遊んだり飲みに行ったりすることはよくあります。
こうして交際の範囲を広げるのは、個室寮だとコミュニケーション力が高い人でなければできませんが、相部屋だと交際の範囲を広げられるきっかけが多くなります。
また、仕事で嫌なことがあった時に互いに愚痴を聞いてあげたり、相談に乗って貰えるのも心強かったです。
シフトを交代してもらったり、仕事中も仲の良い人同士で協力的になれるので、実は相部屋寮はメリットが大きいと言えます。
面白かったのは、皆んな地方出身者なので会話中に方言がしょちゅう出たり、自分の住まいの方言を教えあったりできたことです。
私はあまりコミュニケーション能力が高いほうではありませんが、相部屋寮で仲良くなった同僚の中には今でも連絡を取り合っている人がいます。
リゾートバイトに『体験』を求める人であれば、相部屋寮での生活は十分に価値があると言えるでしょう。
縦つながりも横つながりも良好に築ける
相部屋で一緒になる人は、同じ時期に入った同僚(同期)もいれば、先輩もいます。
また、同じ部屋で過ごす人は同じポジション(持ち場)のメンバーとは限りません。
例えば自分の持ち場がホテルフロントだった場合、同じ部屋には清掃業務の人もいれば、調理補助の人もいたりします。
学校と違って同じ年齢、同じポジションの人とだけしか交流できないわけではありません。
つまり、閉鎖的ではないのも相部屋寮で過ごすメリットと言えるでしょう。
私が相部屋寮の環境で嬉しかったのは、調理補助のメンバーと部屋が一緒になったことです。
彼らと親しくしていたので、料理の余り物などを度々部屋に持ってきてもらい、休日の食費(休日は賄いがない)を浮かせられました。
幅広く人間関係を築きたい人にはおすすめです。
掃除のルールは寮メンバーで決める
相部屋での一大イベント(?)とも言えるのが掃除です。
個室寮と違って、相部屋寮ではそれぞれが担当を持って週に2回ほど掃除にあたります。
私が過ごした寮で言えば、「ゴミ出し当番(1人)」「掃き掃除担当(2人)」「片付け担当(1人)」などの各担当を独自に自分達だけで決めていました。
新入りだから嫌な仕事を押し付けられるということはありません。担当の決め方は公平にジャンケンです。
掃除は各々で「これで良し」とする範囲が異なるため、普段からだらしない人が一緒に部屋にいると、「もっと綺麗にやれよ」と思うこともあります。
しかし、一方で「どうしたら効率的に綺麗にできるか」「私物の管理はどうするのがベターか」という話が自然に出てくるので、違いに意見交換できます。
自然教室や修学旅行で過ごした時間を思い出すと分かりやすいかもしれません。
こうした掃除一つとっても部屋のメンバーとコミュニケーションを取る機会があるので、仲良くなるのが早いです。
相部屋寮求人において注意すること
色々とメリットが多い相部屋寮ですが、個人的な意見としては少しでも相部屋寮での生活に不安を感じる人や、ゲストハウスやドミトリーホステルでの滞在経験がない人は、長くても雇用期間は1ヶ月程度に留めておいた方が良いです。
上で挙げた相部屋寮ならではのデメリットは、人によってはデメリットとすら感じない場合もあります。
しかし一方で、人によってはリゾートバイトを続けるのが困難だと思うくらいのストレスになる可能性は0ではないからです。
ただ、1ヶ月程度であれば多少ストレスを感じる環境であっても耐えきることはできるでしょう。
これが、3ヶ月以上の契約になると、途中でリゾートバイトを辞めたくなるかもしれません。
実際私も、相部屋寮での生活が思いの外ストレスでリゾートバイトを途中で辞めてしまった人を過去に何度か見たことがあります。
もし空き個室寮があれば、途中で相部屋から個室寮に移ることもできます。
しかし多くの場合、期間満了まで相部屋寮での生活を余儀なくされるので、少しでも不安を感じる人は1ヶ月程度の雇用期間に留めておくのが無難です。
また、相部屋寮でリゾートバイトを始めても良いという人でも、万が一トラブルがあった場合の対処や、清潔感のある相部屋寮で過ごすために、事前に寮の写真を見せてくれたりトラブル時にサポートをしてくれる派遣会社を利用して求人を探すのがおすすめです。
優良なリゾートバイト派遣会社から探す
通常、リゾートバイトの求人を探す場合は、以下のようなリゾート地でのバイト案件を専門的に扱う派遣会社を利用するのが一般的です。
例)
こうしたリゾートバイト求人を専門的に扱う派遣会社であれば、手が空いた時に探せますし、勤務地や待遇の絞り込みが簡単にできます。
各派遣会社の特徴詳細については、以下の記事を参考にどうぞ。
>>>2024年のリゾートバイトおすすめ派遣会社【厳選7社】リゾバ歴5年以上の専門家が徹底比較。
上記派遣会社を利用するメリットは、気になる求人を見つけた段階で派遣会社担当より寮の写真を見せてもらえるという点です。
実際に相部屋寮の写真を見せて貰えば、寮が清潔か不潔か、また広さ的にストレスなく過ごせられそうかの検討がつきます。
また、派遣会社を利用すれば、万が一寮生活においてトラブルが起こった際、派遣会社の担当に相談することによって途中で部屋を変えてもらうこともできます。
相部屋寮での生活に少しでも不安を感じる人こそ、こうした派遣会社を有効活用してリゾートバイト生活を包括的にサポートしてもらえる体制を作っておくこと強くおすすめします。
相部屋寮は最終的な満足度が高いよ
色々と相部屋寮に関するメリットやデメリットを述べてきましたが、相部屋寮は良くも悪くも様々なことが起こりやすいので、思い出を作りやすいです。
また、仕事は内容よりも「どんな人と一緒に働くかが一番大事」とよく言われるように、たとえ仕事がきつくても、相部屋の仲間達と大変なことも楽しいことも共有できるとリゾバ生活はより一層充実します。
こうしたことから相部屋寮での生活は将来、「そういえば昔リゾートバイトで色んな人と楽しい出会いがあったなあ…」と思えることが多く、最終的な満足度が高いのです。
リゾートバイトを始めるきっかけの多くは「稼ぐこと」や「貯金」だと思いますが、やはり『リゾートバイトでしかできない体験』もせっかくなら味わってみて欲しいです。
是非、これからリゾートバイトを始める人は、相部屋寮でも臆することなく飛び込んで、将来振り返った時に楽しい思い出になるようなリゾートバイト生活を送ってみて下さい。
相部屋以外の寮種類(個室寮・一部共同個室寮・カップル寮・客室寮)の詳細については、以下の記事を参考にどうぞ。
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