リゾートバイトの調理補助とは、ホテルや旅館の厨房にて、調理を行う人がスムーズに料理できるようサポートする仕事です。
よく調理スタッフと混合して記載されることがありますが、調理補助はあくまで補助です。
包丁作業や味付け、加熱といった調理は行いません。
具体的に、調理補助は以下のような仕事を行います。
- 盛り付け
- 食材の計量
- じゃがいもの皮むき等の簡単な作業
- 食材の補充(冷蔵・冷凍庫からの出し入れ)
- 冷蔵室の整理整頓
- 洗い物の手伝い(手が空いたら)
調理補助の仕事は、料理の経験が全くない人でも可能な仕事です。
簡単に言えば、難しいことは考えずひたすらに計量してお皿に盛り付けてを繰り返すだけです。リゾートバイトの中では比較的簡単な仕事と言えます。
実際、筆者は料理経験がなく、どちらかと言えば不器用ですが問題なくこなせました。
今回の記事では、調理補助の仕事に興味を持っている人に向けて
- 調理補助の仕事内容
- 1日のスケジュール
- 調理補助で働くメリット・デメリット
- 調理補助の給料・時給
- どんな人が働いているのか
について詳しく紹介します。
調理補助の仕事内容
(調理補助の仕事場。厨房はこんな感じ)
調理補助の仕事は至ってシンプル。基本的には、調理人が作った料理を計量しながら、何百とある皿に順番に盛り付けていくだけです。
盛り付け
毎朝、その日のメニューが写真付きで掲示されるので、写真を見て料理を盛ります。
例えば、筆者が働いていた場所で言えば
- シチュー【一皿おたまで1.5杯】
- からあげ【小皿一枚に2個】
- 焼き物を鉄板に並べていく
- デザートを適量一皿一皿盛り付けていく
などです。
盛り付けと聞くと、三つ星レストランで出される料理のような豪華な盛り付けをイメージする人もいるかもしれません。
しかし、リゾートバイトで行う盛り付けは基本的にビュッフェ用なので簡単です。
決まりがあったのは『お椀や鉢などの深みのある器に盛る時は、山の形に盛る』『刺身などの大人数の料理を盛る場合は、平面的に並べて平盛りにする』という2点くらいです。
なので作業自体はかなり簡単です。教えられた瞬間できるようなことばかりでした。
ただ、量はかなりあります。リゾートバイトでは基本的に大型のホテルや旅館で働くことが多いので、3〜4時間くらいは連続でひたすらに盛り付けをこなしていきます。
じゃがいもの皮むき等の簡単な作業
盛り付けの他には、じゃがいもの皮を剥く作業も兼任します。
じゃがいもの皮むきも至って簡単。じゃがいもの芽の部分と、緑色に変色した皮の部分をしっかり取り除くだけです。
ピーラーと呼ばれる専用の皮むき器を使うので、包丁は一切使いません(たまに変色した皮の部分が分厚い時だけ包丁で少し厚めに切る時がある)。
筆者が働いた時は、5人中4人のアルバイトが(筆者含め)まともに包丁すら握ったことない未経験者でしたが、1日で皮を剥けるようになりました。
食材の補充(冷蔵庫からの出し入れ)
調理補助の仕事で割と大変だったのが、食材の補充です。
食材を大型の冷蔵庫から出し入れするわけですが、例えば筆者が働いていたような大型リゾートホテルになると業務用の肉5kgパックを何十袋と出します。
また、冷凍庫から10kgの業務用明太子が入った段ボール箱を取り出したりもします。
これが調理補助で唯一の力仕事。
とは言え、5kgや10kg程度の物なのでそこまで重くはありません。ただ、何十袋、何箱と運ぶので、少々疲れるかなと言った程度。
確かに大変な作業ではありますが、盛り付けやじゃがいもの皮むきばかりだと、それはそれで飽きます。
途中途中でこうした冷蔵庫への食材ストックの出し入れがアクセントになるので飽きずに仕事にのぞめるのが良い点です。
手が空いたら洗い物の手伝い
暇な時は、洗い場にいって業務用の大きなボールなどを洗います。
業務用のボールなども大型リゾートや旅館になると、かなりの数を洗うので一仕事です。
調理補助の1日のスケジュール
調理補助の仕事は、仕事先によって中抜けありの場合と通しシフトに分かれます。
朝食ビュッフェとディナーのみで人員を必要としている場所は中抜けシフト、ランチも人員を営業している場所は通しシフトになります。
筆者は中抜けシフトと通しシフトどちらも働いたことがあるので、筆者が実際に働いたスケジュール例を載せておきます。
中抜けシフトの場合
- 7:00〜11:00まで
- 中抜け(4時間)
- 15:00〜19:00まで
7:00〜9:40くらいまでは、ひたすらにお皿への盛り付け。
その後は30分くらいじゃがいもの皮むきを行い、余った時間は冷蔵庫の整理や食材の補充、洗い物を手伝うというルーティンでした。
15:00〜19:00までの後半スケジュールもほぼ同じです。
15:00〜17:40くらいまではディナーに向けてお皿への盛り付け。
残りの時間は冷蔵庫の整理や食材ストックの補充、洗い物の手伝いです。
通しシフトの場合
9:00〜18:00の間で実働8時間。
9:00〜11:00まではランチタイムの食事に向けて、お皿への盛り付け。
12:00〜14:00までが食材の出し入れや冷蔵庫の整理、洗い場の手伝い。
14:00〜15:00までが休憩。
15:00〜18:00までがディナーに向けて、お皿への盛り付けやじゃがいもの皮剥き。
時間が余ったら再び冷蔵庫の食材ストックを整理して1日が終わるという流れでした。
通しシフトの方が小刻みで色々な仕事を行うので、中抜けシフトよりは飽きにくいです。
調理補助で働くメリット・デメリット
デメリット
個人的に感じた調理補助のデメリットは、仕事に飽きやすいという点。
なぜなら、調理補助は清掃スタッフなどとは異なり、ホテル内を右往左往と動くわけではなく基本的には厨房に閉じこもって作業します。
景色が変わらないんですよね。悪い言い方をすると、毎日同じ場所で同じ作業の繰り返しです。
そのため、バイト慣れしていない人だと1ヶ月くらいで飽きがくるでしょうと言った印象です。
なので、調理補助経験がない人、リゾートバイトが初めての人が応募するのであれば、3ヶ月などの長期勤務求人への応募は控えておいた方が良いでしょう。
まずは1ヶ月程度の短期求人への応募を強くおすすめします。
実際に1ヶ月ほど働いてみて自身に合う仕事だと判断できたら2ヶ月や3ヶ月の長期求人へ応募すると良いです。
メリット
調理補助の仕事で楽な部分は、接客ではないので気疲れしないという点です。
また、立ち回り方が分かってきたら、自然と仲間内で冗談を言い合って仕事にのぞめる余裕が生まれてきます。
料理長も気を効かせてくれて「これ、すごく美味しいから食べてみて」と言って美味しい料理を一口食べさせてくれたりと、和気藹々と働けるのが楽しい所です。
(あとは、「調理補助あるある」ですが、美味しそうな料理をつまみ食いすることもよくあります…笑)
もちろん、同僚や料理長に迷惑をかけないよう機転をきかせて動くことが重要ですが、重苦しくない雰囲気の中で働けるので、大変だと感じる時もありますが基本は楽しい仕事です。
調理補助の給料・稼げる額
給料の額は働く地域にもよりますが、沖縄や北海道といった比較的時給が低い地域を除けば、調理補助の平均時給は1,000〜1,200円です。
以下は、実際に筆者が働いた時の稼げた1ヶ月の給料の内訳です。
生活費や社会保険等を引くと、合計で1ヶ月16万円の貯金ができました。
- 勤務時間 / 7:00〜11:00・中抜け・15:00〜19:00(実働8時間のシフト制)
- 休日休暇 / 月8日
- 時給1,200円(時間外1,500円)
- 待遇 / 寮費・水光熱費無料、食費無料(1日2食まかない有)
- 基本給 / 220,800円 = 1日9,600円 × 出勤23日
- 時間外(残業)12,000円(時間外1,500円 × 8時間)/ 土日は毎日1時間の残業があった
- 額面は232,800円 = 基本給220,800円 + 残業代12,000円
- 社会保険が約33,000円
- 貯金できた額は約16万円 = 額面232,800円 - 社会保険約33,000円 - 生活費約4万円
残業もあったおかげか、16万円もの貯金ができたので大満足です。
仕事は少々飽きがきやすいですが、これだけ稼げるのであれば悪くない仕事です。
調理補助はどんな人が働いているの?
調理補助の仕事は、ホテルフロントや仲居等と違い地味な仕事であることから、20代後半〜30代の人が集まりやすいです。
筆者が働いていた調理補助の職場では、まず和・洋それぞれの料理長(40代と50代)がいて、料理長を中心に調理係が10人(全員30代)、そして筆者を含めた調理補助が10人(内大学生が3人、残りは20代後半〜30代)でした。
どちらかと言うと、大学生や20代前半よりも20代後半〜30代の人の方が集まりやすい傾向にあります。
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男女比は丁度半々と言ったところです。
もちろん、地域や時期によって違いはありますが、調理補助のような一般的な街のアルバイトでも募集している仕事は、大学生や20代前半の若い人は非日常感が薄いことから応募を避ける傾向にあります。
そのため、20代後半〜30代くらいの人にとっては同年代が多く親しみやすい仕事と言えます。
調理補助求人を探す際の注意点
調理補助求人の中には、調理補助のみではなく「調理・調理補助」と記載された求人もあります。
こうした求人では、この記事で解説した仕事以外に「調理の仕事(包丁作業や加熱など)」も兼任する可能性があります(ただし、そのぶん時給が1,500円など高い傾向にある)。
調理経験がない人、未経験の人にとってはハードルが高い仕事となるので、必ずリゾートバイトの派遣会社に「調理補助のみの仕事なのか」「調理の仕事も含まれるのか?」を確認して応募しましょう。
調理補助は飽きやすいがきつくない簡単な仕事
調理補助は少々飽きやすいですが、決してきつくはない楽しい仕事です。
特に盛り付けや計量は慣れてくると一皿数秒でさばけるようになり、精神的な余裕が生まれます。
基本的に作業全般が簡単なので、きついと感じることは少なかったです。
接客しないので精神的な疲れを感じないのも良かった点です。
興味がある人は是非調理補助の仕事に応募してみましょう。
その他、リゾートバイトの全職種の仕事内容については、以下の記事も参考にどうぞ。
>>>リゾートバイトの仕事内容。全15職種の特徴をまとめた「まるわかり図鑑」
リゾートバイトの楽な職種については、以下の記事を参考にどうぞ。
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