「ブラック企業」「ブラックアルバイト」
現在、労働者に過酷な長時間労働を強いたり、残業代を出さない、パワハラを横行する企業の存在が社会問題化しているのは周知の事実かと思います。
ブラック企業やブラックアルバイトの根本的な背景には、「就職難」と「不景気」が真っ先に挙げられるでしょう。
例えば、就職に必死な大学生が「正社員になれればいい」ということで入社したら、あまりにも労働環境や待遇にイメージとのギャップがあった。
そして、企業側は人手不足や人件費の圧縮により、アルバイトに責任ある正社員の仕事を強いるしか手立てがない…
こうした状況がブラックな企業やアルバイトの現状です。
では、リゾートバイトにも「ブラックリゾートバイト」は存在するのでしょうか?
結論から言えば、ブラックなリゾートバイトは確かに存在します。
実際、私自身も過去に長時間労働を強いるブラックなリゾートホテルで働いた経験があります。しかも、寮に隙間風が入るは虫が出るわで散々でした。
せっかく期待を胸にリゾートバイトを始めたのに、その翌日からは「辞めたい…どうやって辞めるか…」を考える日々が続いていました。
あの最悪な気分は誰にも味わって欲しくないです。
そこで今回の記事では、私自身の経験談を踏まえながら
- ブラックなリゾバの実態
- ブラックリゾバに就労しないために知っておくべき優良リゾートバイトとの見分け方
を詳しく記載しています。
ブラックなリゾートバイト環境に放り出されると悲惨です。
ご存知の通り、リゾートバイトは遠方に住み込みで働く形態のバイトであるため、逃げ場がありません。
もし、契約期間が1週間や2週間程度であれば、まだ耐えることはできるでしょう。
しかし、1ヶ月以上契約しているものなら「脱走」を企てるのが自然です。
是非、これからリゾートバイトを始める人には、私と同じ失敗をせず、思い出に残るリゾートバイトを経験して欲しいと思います。
ブラックなリゾートバイトの実態
ブラックなリゾートバイトの実態・定義として主に挙げられるのが、以下の4点です。
- 寮環境が悲惨
- 仕事内容が求人と異なる
- 残業が多い
- シフトが求人と違う
寮環境が悲惨
ブラックリゾバの特徴として最も多く挙げられるのが「寮環境が悲惨」という点。
個室寮も相部屋寮も一長一短、どちらにもメリット・デメリットは存在しますが、基本的には住めないレベルではありませんし、デメリットはあれどストレスを感じるほどではありません。
しかし、ブラックリゾバで用意されている寮というのは、寝るスペースがあるだけの物置部屋レベルであることが多いです。
畳が数十年は手入れされていないせいか黄ばみとカビで汚れが凄く、部屋の角は埃だらけ…
蜘蛛やムカデがたまに出てくるし、窓もなければテレビや収納もない…
信じられませんが、こんな寮を用意している雇用先は本当に存在します。
私の場合、加えて寮が地下にありました。
しかも、部屋のすぐ横に何故か共同のキッチンがあったので、食べ物の臭いがすさまじく、夏場は風通しも悪かったので刑務所の方がマシなのでは?と思ったほどです。
見かけはしませんでしたが、ゴ○ブリも間違いなく生息していたでしょう。
私が働いていたのは、客足が多くて有名なリゾートホテルだったのですが、まさか社員寮がここまで悲惨な環境だとはびっくりしました。
仕事内容が求人と異なる
私がこの悲惨なリゾートホテルに応募した理由は、求人に仕事内容が「ホテルフロント」と記載されていたからです(私はホテルフロントの経験があり、多少仕事の出来には自信がありました)。
しかし、配属初日から「フロントは人数が足りているので、悪いけど裏方業務(ベッドメイキングなど)を担当としてほしい」と言われ、唖然としました。
「求人にホテルフロントと書いてあったし、面接の時もホテルフロントでお互いに了承したはずですが…」と言うものの
「うん、だから人が足りてるからごめんって言ってるよね。裏方の仕事は業務は○○さん(他のスタッフ)が教えてくれるから。ごめんね、よろしくね。」
と言われ、3ヶ月のリゾートバイト雇用期間中、裏方業務に徹しました。
結果として裏方業務の仕事を覚えられたのでポジティブに考えれば良かったのですが、当時は不満だらけでした。
更に腹立だしかったのは、どういう行き違いか、確かに私はホテルフロントの経験があると面接時に伝えましたが、他のスタッフの間では「裏方業務の経験者」と知られていました。
私は裏方業務の経験などなかったので、当然分からないことだらけです。
しかし、経験者として認識されていたので「これくらいわかるでしょ?」とか「やったことないの?」と散々言われる始末。
プライドも傷ついて散々な思いをしました。
残業が多い。残業代が割増されていない。何がなんだか分からない
私が働いていた期間は繁忙期となる7月〜9月だったので、1日1時間〜2時間程度の残業なら予想していました。
しかし、実際には毎日3時間以上の残業です。
週5日勤務で1日8時間労働だったので(実際には週6日出勤を強いられていましたが)、残業をプラスしたら余裕で週40時間の法定労働時間を超えていました。
ただ、法定労働時間を超えていることについては、さほど不満はありませんでした。
なぜなら、その分給料が増えるわけですし、賃金割増が発生するからです。
むしろ、出来るだけ稼ぎたかった私は残業に期待していたほどです(さすがに毎日3時間以上残業させられるとは思いませんでしたが)。
何が不満だったかと言うと、残業代が割増されていなかったことです。
まともな企業ならあり得ないですよね。当時の私は右も左もわからない20歳だったので、舐められていたのでしょう。
確かに、私自身も給与明細に殆ど目を通していませんでしたし、3ヶ月程そのリゾートホテルで働きましたが、「給料が少ないのでは?」と思い始めたのは雇用期間を満了した後でした。
その時その時に自分で確認しなかった私にも落ち度はありますが、それにしても割増賃金すら支払われないのは酷すぎです。
シフト構成が求人と違いすぎる
そして、本当に嫌だったのが、求人にはシフト構成が「9:00〜18:00(残業あり)」と書かれていたのに、実際は「07:00〜11:00→中抜け→16:00〜20:00→残業3時間」というシフトになっていたこと。
中抜けシフトが嫌いな方って結構多いと思います。
私自身も中抜けシフトが嫌なので、求人を探す際は「通しシフトかどうか」は重要なポイントにしていました。
しかし、蓋を開けてみれば毎日中抜けシフト…
中抜け時間中は一旦寮に戻って寝ていましたが、再度出勤しなければ行けないと考えると100%の気力回復はできませんでした。
とは言え、1週間程度で中抜けシフトに慣れてきたので、それほど苦ではなかったのは正直なところですが、慣れない方にとっては地獄かと思います。
今考えると、よくこんな労働環境で3ヶ月間も文句を言わずに働きぬいたものです。
文句を言わなかったからこそ、ここまで無茶苦茶な待遇で働かされたのでしょうが…
ブラックリゾバの見分け方。注意すべきは派遣会社の選び方
私のように「ブラックなリゾバに当たった」という方全員に共通している事…
それは、「求人に記載されていたことと話が違う」という点です。
当然ですが、予め求人に「寮は汚いです。残業させます。仕事内容はこっちで勝手に決めます。シフトも」などと記載されていたら、私は応募していません。
ブラックリゾートバイトの"何に"不満を感じるかと言うと、「求人に記載されている内容と現実のギャップ」です。
つまり、求人広告を吟味する段階で「果たしてこの雇用先はブラックか?優良か?」を考える必要があるということになります。
もっと言えば、その求人広告を扱っている派遣会社選びから吟味する必要があると言えます。
リゾートバイト派遣会社によって異なる「ブラック度」「優良度」
リゾートバイトを始める場合は、リゾート地でのアルバイトを専門的に扱う派遣会社を通すのが一般的です。
リゾートバイト派遣会社を通せば、雇用先とのコンタクトが円滑になる上に、派遣会社が扱う全国の求人を吟味した上で求人を探せます。
もし、個人で自力でリゾートバイト求人を探すとなると、「雇用先との面接方法はどうするか」など、雇用にあたっての話を進める上で難しい点が必ず出てきます。
そのため、リゾートバイトを探す上で派遣会社を通すのは円滑にリゾバを始める上ではベターな方法です。
ただ、注意しておきたいのは、このリゾートバイト派遣会社の中に「求人広告に都合の良いこと(嘘)ばかりを記載して、人員を現地に送り込むことしか考えていない会社」が少なからずあるという点。
私も含め、ブラックなリゾートバイトに送り込まれた人は、必ずこうした悪質な派遣会社を通してしまっています。
逆に、実績があり評判が高い優良な派遣会社であれば、こうしたトラブルを起こしません。
万が一、就労先に不信感があった場合、派遣会社に取り合ってくれれば、間に入って話をしてくれます。
優良な派遣会社は、観光経済新聞やテレビ、雑誌等のメディアでも紹介された実績があるため、口コミ評判の重要さを知っています。
また、一度リゾートバイトを経験した人が「リピーターになってくれるチャンス」も視野に入れています。
そのため、悪質な派遣会社のように「人員を送り込めさえできればいい。あとは知りません」という悪態をつくことはないです。
優良な派遣会社。大手5社のいずれかから選ぶべき
日本にはリゾートバイトの派遣会社が大小合わせていくつも存在しています。
私自身がこれまでに11社以上の派遣会社に登録して、実際に仕事をした経験から、リゾバ初経験であればあるほど、以下5社のいずれかを通してリゾバを始めるのがおすすめです。
- リゾートバイト.com
= 最も求人の時給が高い派遣会社
- アルファリゾート
= 温泉旅館求人が最も多い派遣会社
- リゾートバイトダイブ = 留学・ワーホリへの支援が手厚い派遣会社
- リゾバ.com
= 大学生向けの1ヶ月前後短期求人が多い派遣会社
- トラバイ = アルバイト初心者への配慮が手厚い初心者向け派遣会社
各会社の詳しい特徴については、以下の記事を参考にどうぞ。
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【大手5社】リゾートバイトで「本当に」おすすめの派遣会社。ランキング順に特徴を比較しました
リゾートバイトを始める場合は、リゾート地での住み込みバイト案件を多く扱う専門の派遣会社を利用するのが一般的です。 ただ、派遣会社の種類は千差万別。 可能な限り自分の裁量で雇用期間を決めら ...
リゾートバイトの派遣会社は様々存在しますが、まずは上記5社いずれかを通すのが間違いないです。
上記5社にはそれぞれ特徴がありますが、求人に記載していることと現実が違うということはありません。
万が一、そのようなことがあっても、上記リゾートバイト派遣会社では各リゾートバイターに「担当」がつきます。
担当は、リゾートバイト期間満了までのお世話をしてくれる人なので、担当に相談して間に入ってもらうことができるのです。
また、寮の写真を事前に見せてもらえます。
私のリゾートバイト仲間にも様々な派遣会社での仕事を経験を持っている人達がいますが、まずは上記5社のいずれかで始めるべきという意見が最も多いです。
上記5社はリゾートバイト業界における大手、携帯電話会社で言うところの「au・docomo・ソフトバンク」のような存在です。
細かい欠点をほじくり返せばキリがありませんが、リゾートバイト初体験の人が選ぶのであれば最も安心できる派遣会社と言えるでしょう。
優良な派遣会社で楽しいリゾバ生活を
リゾートバイトは仕事ですので、いくら優良な派遣会社を選択しても、やはり大変だと思ったり疲れを感じることは多々あります。
しかし、ブラックなリゾバの決定的な欠点は「感じなくていい所でストレスを感じる」ということです。
寮環境が酷かったり、残業代が出なかったり、シフトが全く違っていたり…
仕事上でストレスや疲れを感じるならまだしも、それ以外の所でストレスを感じると精神が持ちません。
そのため、是非これからリゾートバイトを始める方は、優良な派遣会社で安心できる環境の下、リゾートバイト生活を楽しんで欲しいと思います。
リゾートバイトが終わったあと、振り返ってみて「楽しかった」と思える経験になれば幸いです。