リゾートバイトでは、雇用先が用意する寮に住み込みで働くため、家賃や水道光熱費を原則支払う必要がありません。
また、雇用先によっては賄(まかな)いを提供してくれます。
こうしたリゾートバイト独特のシステムを利用して、仕事を変えながら全国各地を転々と渡り歩く計画を立てる人は少なくありません。
期間に差異はあれど、実際にリゾートバイトを渡り歩いて生活をする人は多いです。
その都度生活環境を変えるので、飽きやマンネリに陥ることなく目標の貯金額に達成できるのが、渡り歩きの大きなメリットと言えるでしょう。
ただ、各地を長期間転々とする生活を送るには、それ相応の準備が必要です。
長期旅行に計画が必要なように、リゾートバイト渡り歩き生活にも、綿密でなくていいにせよ、計画の骨組みくらいは立てておかなければ、思うように行かないことが多々あります。
そこで今回の記事では、私自身がリゾートバイトで全国を渡り歩いた経験をもとに、リゾートバイト渡り歩きを計画している人が知っておくべき
- ルート作りと渡り歩きの期間
- どんな仕事をするか
- 住民票をどうするか
- リゾートバイト渡り歩きに協力的な派遣会社
の4項目について詳しく述べていきます。
上記4項目を意識しておけば、ストレスなくリゾートバイト渡り歩き生活を実現できます。
ルート作りと渡り歩きの期間
最初にルートを決めておく
最初に、どのようなルートで渡り歩きをするのか、ざっくりで良いので計画を立てておきましょう。
なぜなら、地域やシーズンによっては、1ヶ月以上前もって応募しておかないと、すぐに定員が埋まるからです。
例えば、冬シーズン(12月〜1月)なら、長野や新潟をはじめとした北陸・甲信越のスキー場への応募が殺到します。
>>>冬のおすすめリゾートバイト特集!12月、1月、2月に働きたい方へ
もし、大学生の長期休みが重れば、求人案件が出てからわずか数日で定員に至ることもあります。
最初にある程度ルートを決めておけば、定員が埋まらないうちに前もって行動できるので、ざっくりとでもルートを作っておくのは重要です。
行き当たりバッタリで行動するのではなく、次の地域へ移る1ヶ月前には、新しい仕事に応募したり派遣会社の担当に探してもらうのがベターです。
(リゾートバイト渡り歩きに協力的なリゾバ派遣会社は後述しています。お見逃しなく)
私が作ったルートの例
以下は、私が実際に渡り歩きをする際に作ったルートMAPです。
私の場合、Aの湯布院温泉から始め→B:湯の花温泉(京都)→C:草津温泉(群馬)→D:安比高原スキー場(岩手)→E:ニセコ町(北海道)というように、北上する形の一筆書きルートを作りました。
ちなみに、私の場合はルートに「日本の温泉地を巡る旅」というテーマを持たせていました。
私は温泉が大好きなので、基本的には温泉地のみで働くというイメージで作ったのです(途中で岩手のスキー場を挟みましたが)。
まずは自分が興味を持っている場所のみをピックアップして、おおざっぱなルートを作ってみましょう。
私のようにテーマを持たせるとルートは作りやすいです。
例えば、「日本のビーチリゾートを巡る旅」だったり、「離島だけで働く旅」にしてみても面白いかもしれません。
もちろん、いざ始めてみるとルート計画通りにいかないこともありますが、ルートを作っておけば、「期間・どんな仕事をするか」などの詳細もイメージできます。
一ヶ所につき3ヶ月の就労期間で考えておく
リゾートバイトの雇用期間は、基本的に1ヶ所につき3ヶ月です。
もちろん、雇用先が求める条件や派遣会社の担当との相談次第では、3ヶ月以上や以下になるケースもありますが、ひとまずは1ヶ所3ヶ月を見ておきましょう。
3ヶ月区切りで考えれば、ある程度就労地域の魅力を満喫できますし、季節の区切りでもあるので就労環境のイメージもしやすいです。
また、新しい仕事を始めると、よく「3ヶ月の壁」という「人間は3ヶ月で仕事の嫌な部分が見え始めたり、飽きが来る」という言葉を聞きます。
これはリゾートバイトにおいても例外ではありません。
3ヶ月以上同じ場所で働くと、必ず嫌な部分が見え始めたり飽きが来るので、そうなる前に次の仕事先へ移るのが渡り歩きを楽しむコツです。
上で挙げた私のルートの場合、5ヶ所での就労を予定しているので15ヶ月(1年3ヶ月)ということになりますね。
もちろん、これはあくまで計画なので、いざ働いてみて気に入った場所があれば、同じ場所で半年一年働くのもありです。
渡り歩き生活に疲れたら、5ヶ所を3ヶ所に減らして9ヶ月で終わらせることも可能です。
できるだけ同じ職種につこう
リゾートバイトの仕事の殆どは、未経験でも出来る内容です。
そのため、最初は「仲居」をやって、次はビーチで「マリンスタッフ」をやって…というように、職種をコロコロ変えながら渡り歩きすることも可能です。
ただ、私の経験上、できるだけ同じ職種につくことを推奨します。
なぜなら、毎回新しい仕事場で新人扱いされて、一から仕事を覚えるのはストレスになるからです。
職種が同じであれば、仕事場によって勝手やルールは多少異なりますが、仕事の流れや立ち振る舞い方はすぐに理解できます。
また、「以前は◯◯地域で同じ仕事をしていた」という経歴があれば、他のスタッフから関心を持たれますし、経験者ということで時給を上げてもらえる可能性もあります。
もちろん、採用に関しても経験者が優遇されるのは言うまでもありません。
加えて、渡り歩き生活を終えて将来何かの仕事に従事する際、「◯◯という職種をしながら全国を渡り歩いた」という履歴は必ずプラスに働きます。
せっかくなら、その職種のプロフェッショナルを目指すつもりで渡り歩きを計画してみましょう。
私も、当初は様々な仕事を経験したいと思っていましたが、最初に湯布院で経験したホテルのフロント業務が自分に向いていると判断して、その後もずっとフロント業務のみに従事しました。
渡り歩き中は住民票を異動するべき?
住民票の異動については、人によって異動する必要性の有無が異なってきます。
実際、異動する人もいれば異動しない人もいるので、まずはどういった時に住民票異動が必要になるのかを把握しておきましょう。
住民票異動が必要になる状況は、以下の通りです。
- 新住所での選挙権行使
- 本人確認要の郵便物受け取り
- 運転免許証の書き換え(案内が旧住所に行く)
- 印鑑登録
- 銀行口座開設
- クレジットカードの申し込み
渡り歩き生活中に、上記項目の手続き等が必要ないと判断できる場合は、住民票の異動も必要ないと考えて大丈夫です。
一方、以下項目の手続き等は、住民票を異動していなくても可能です。
- ネットショッピング等の配達受け取り
- 運転免許証の住所変更
- パスポートの申請
例えば、運転免許証の住所変更であれば、新住所を証明する書類(新住所に届いた消印のある本人宛郵便物)と免許証を持って警察署に行けば手続き可能です。
パスポートについては、派遣会社に「居所申請申出書」の記入をしてもらい、就労先の都道府県の旅券事務所へ提出すれば発行可能です。
ネットショッピングは、特に何かしらの書類を提出しなくても、受け取り先を寮の住所に設定できるので問題ありませんね。
法律的な住民票異動の義務はない
リゾートバイトにおいては、以下の理由から法律的な住民票異動義務は発生しないので、異動しなくても心配いらないです。
- 生活の拠点が異動するわけではないから
- 新住所に住むのが1年未満
例えば、大学で一時的に実家を離れる大学生や、社会人が単身赴任をする場合、生活の拠点異動ではなく仕事場の拠点異動とみなされます。
リゾートバイトも、大学生や単身赴任と同じ考えで、仕事場の拠点異動に含まれます。
これが、通常の引っ越しのように、生活の拠点異動とみなされる場合は住民票異動の義務が発生しますが、仕事場の拠点異動において住民票異動の義務は発生しないので安心して下さい。
そのため、基本的に派遣会社や雇用先から住民票異動について触れられることはありません。
もし、何かしらの理由で異動が必要になった場合は、雇用先や派遣会社側から異動の依頼があります。
こうした理由から、自主的に住民票異動をする人は、ごくごく少数です。
基本的には、異動はしなくて良いと考えておいて結構です。
渡り歩き生活に協力的なリゾートバイト派遣会社を利用しよう
通常、リゾートバイト求人を探す場合、以下のような大手のリゾバ専門派遣会社を利用するのがおすすめです。
例)
こうしたリゾートバイト求人を専門的に扱う派遣会社であれば、手が空いた時に探せますし、勤務地や待遇の絞り込みが簡単にできます。
各派遣会社の特徴詳細については、以下の記事を参考にどうぞ。
>>>2024年のリゾートバイトおすすめ派遣会社【厳選7社】リゾバ歴5年以上の専門家が徹底比較。
また、こうした派遣会社であれば、担当がつきます。
先述したように、渡り歩きをする場合、行き当たりバッタリで行動するのではなく、次の地域へ移る1ヶ月前には、新しい仕事に応募したり派遣会社の担当に探してもらうのがベターです。
担当がいれば、雇用期間満了の1ヶ月前くらいに、次はどこで働きたいという希望を出しておけば、理想条件に近い仕事をピックアップしてくれるので便利。
また、現在地から新しい就労先への移動方法、交通費(交通費は派遣会社が負担してくれる)などのについても、詳しく教えてくれます。
渡り歩きをするなら、自力で行うよりも絶対に派遣会社を使うべきでしょう。
上記リゾートバイト派遣会社の中でも、リゾートバイトダイブは、特に渡り歩き生活に協力的なので、まずは、リゾートバイトダイブの利用を強くおすすめします。
リゾートバイトダイブは、海外への語学学校やワーキングホリデーの斡旋、またバックパッカーへの費用・ルートアドバイスなども行っている、まさに「旅」をテーマにしたリゾートバイト派遣会社です。
そのため、リゾートバイト渡り歩きを希望する人に対しても、どこの派遣会社よりも協力的で様々な相談に乗ってくれます。
リゾートバイトの仕事案件数に関しても、一つの地域で100件前後(北海道や沖縄などの人気リゾート地は150件以上)もの仕事を扱っているので、自分の理想とする条件の仕事を見つけやすいです。
登録後に担当がつくことになるので、上記で紹介したルートや仕事内容の希望をざっくりとまとめて、担当に伝えましょう。
ある程度のわがままも言ってOKです(例えば、時給は絶対に1,000円以上じゃなければ嫌!など)。
リゾートバイトはワガママ言ったもん勝ちです。
一生忘れられない渡り歩き生活を実現するためにも、派遣会社を最大限に利用しましょう。
渡り歩き後のことも考えておこう
リゾートバイト渡り歩き生活は非常に魅力的で新鮮ですが、永遠に続けられるわけではありません。
そのため、「渡り歩き後に何をするか?」を渡り歩き中にでもイメージしながら働くと良いでしょう。
私の場合は、当初渡り歩き後のことは何も考えていなかったのですが、思った以上に貯金が貯まっていたので、急遽留学をしてその後バックパッカーでアジア一周を計画して実行しました。
私の他には、渡り歩き中で培った仕事の経験を活かして、就職活動を始めた人もいます。
渡り歩き中に出会う人々、そこで培う経験は、あなた自身の将来像をイメージするための貴重な材料になります。
是非、渡り歩きを楽しむと同時に、将来に活かせる貴重な経験にできるよう、充実した時間を過ごして下さい。