30代を迎えてフリーター生活をしている人は「年長フリーター」と呼ばれ、30代で非正規雇用であることは異質であり避けるべき状況だと捉えられてきました。
個人の生き方をとやかく言う必要はありませんが、少なからず上記は現在でも変わらない共通意識でしょう。
しかし、こうした共通意識がある一方で、今ではあらゆる場所でフリーターの高齢化が指摘されています。
今や、30代のフリーターはそれほど珍しい存在ではありません。
実際に、15歳〜34歳の所謂若年層のフリーター人口を年齢階級別に見ると、15歳〜24歳の若い年代よりも25歳〜35歳の「アラサー」フリーターの人口の方が多いことが見てとれます。
総務省統計局の労働力調査によれば、フリーターの高齢化は増加の一途をたどっていてるとのこと。
このことから、フリーターの高齢化は、今後さらに上の世代(35歳以上)へとシフトされていくことが予想できます。
フリーターの高齢化に伴い、リゾートバイトにおいても、30代のスタッフ数が確実に増えていることを実感しています。
以下は、大手リゾートバイト派遣会社リゾートバイトダイブによる、リゾートバイトで働く人の年齢層を表したグラフです。
上表によれば、30代でリゾートバイトをしているスタッフは全体の15%。
上記派遣会社の会員数が約13万人なので、概ね19,500人の30代リゾートバイターが存在するということになります。
もちろん、この数字は1社のみの会員数なので、他の派遣会社も合わせれば30代リゾートバイター数は更に多いと言えるでしょう。
「大学生あたりの若い人が、出会い目的で集まるバイト」とのイメージを持たれがちなリゾートバイトですが、実際には30代もこれだけの人数がいるのです。
また、実際に私自身も30代です。今も現役でリゾートバイトをしています。
そして、これからリゾートバイトを始めてみたい30代も多いでしょう。
ただ、30代のリゾートバイターが増加しているとは言え、上表から分かるように主力はまだまだ20代。30代は少数派です。
そこで今回の記事では、私自身がそうだったように、30代でリゾートバイトを始めようと思っている人が抱いているであろう以下の疑問について記載していきます。
- 30代はリゾートバイトでどのような職種に就いているのか
- 周りが年下ばかりで浮いてしまわないか
また、記事の後半では30代が知っておくべきリゾートバイト求人の探し方も紹介するので、是非参考にして頂ければと思います。
30代はリゾートバイトでどんな職種に就いているのか
リゾートバイトには年齢制限のある仕事が存在しません。
経験や能力によって就業可否が異なる場合はありますが、健康体であれば誰でも働ける求人の方が多いです。
そのため、「気になった求人に応募すれば良い」と言えばそうですが、実際には30代の方々が集まる求人は偏っています。
私自身がリゾートバイトを転々と渡り歩いている経験から、30代は以下のような職種に集まりやすいと言えます。
- 調理・調理補助
- 洗い場
- 宿泊施設の裏方業務
- ホテルフロント
- 仲居
上記の職種を分類すると、「調理・調理補助」「洗い場」「宿泊施設の裏方業務」は、接客をしない裏方。
「ホテルフロント」と「仲居」は、接客の中でも特に高度な技術を要する職種と言えます。
以下で、これらの仕事に30代が集まりやすい理由を記載していきます。
接客をしない裏方業務(調理・調理補助、洗い場、宿泊施設の裏方業務)
接客をしない裏方業務に30代が集まりやすい理由は、社会人としてのイロハを一から教えられる煩わしさがないからです。
例えば売店スタッフやレストランホール、マリンスタッフなどの接客業は、店や職場によって個々のルールが設けられています。
社会経験が豊富な30代であっても、店や職場が定めている独特の言葉使いやお客様への立ち振る舞いなどを、当然一から学ぶ必要があります。
特に接客業となると、少しでもお客様に失礼がないよう「笑顔の作り方」から「お釣りの渡し方」などを、「そんなこと知っているよ」と思っていても一通りは教えられます。
30代でありながら、新社会人のような扱いをされる可能性があるということです。
こうした新人扱いには多くの人がストレスを感じるもの。
また、こうした接客業務は雇用側もまだ癖が少ない20代前半のスタッフを好んで採用するため、周りが自分より年下になる可能性が非常に高いです。
一方で、「調理・調理補助」「洗い場」「宿泊業務の裏方」は、お客さんと接する機会がありません。
そのため、単純に業務の効率化だけに徹底します。
もちろん、経験があって接客業務に回る人もいます。
ただ、経験がない人であれば、裏方系のポジションで黙々と業務に取り掛かる方が心地よいでしょう。
こうした理由で「調理・調理補助」「洗い場」「宿泊業務の裏方」には30代が多いです。
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リゾートバイトの裏方(客室清掃)は力仕事も少々あるが、基本的には簡単な仕事!業務内容パーフェクトガイド!
リゾートバイトにおける『裏方業務』とは、主に旅館やリゾートホテルにおいて以下のような仕事に携わる職種のことを指します。 布団の上げ下げ(ホテルならベッドメイキング) 館内清掃 客室清掃 洗い場 食器類 ...
高度な接客技術を要する職種(仲居、ホテルフロント)
仲居やホテルフロントは、接客業でありながらも30代に人気であり雇用側も好んで30代を雇うポジションです。
なぜなら仲居とホテルフロントは、所謂「おもてなし」や「気遣い」と呼ばれるプロフェッショナルな接客技術を要するからです。
もちろん、仲居やホテルフロント業務も「おじぎの仕方」や「お釣りの渡し方」などの基本も教わります。
ただ、仲居やフロントで教わる接客の基本は、社会人としての基本接客のようなものではなく、もっと高度です。
そして、普通の接客業に比べて仕事量も多いと言えます。
例えば、仲居であれば『【男も可能】リゾートバイトの仲居ってどんな仕事?1日のスケジュールから着物の種類まで全て解説するよ。』でも述べたように、配膳一つとっても「一汁三菜」と呼ばれる細かい基準が存在しています。
ホテルフロントであれば、『リゾートバイトのホテルフロントは大してきつくない!フロント歴3年の筆者が仕事内容を詳しく解説するよ!』でも述べたように、お客様の対応だけではなく清掃係や調理場と連携をとる司令塔としての立ち回りが必要不可欠です。
こうした高度な接客技術や各スタッフとの連携を取る能力は、社会経験が浅い20代では務まらない場合が多いのです。
それ故に大変な反面、身につくことも多く、「今の自分からステップアップしたい」と思う30代の方が多く集まっています。
「気軽に短期の住み込みバイト♪」という気持ちではなく、ワンランク上の30代を目指す方々におすすめの仕事と言えます。
周りのスタッフが年下ばかりで自分が浮いてしまうのではないか
上述したように、30代リゾートバイターが増えてきたとは言え、主力はまだまだ20代なのが現状。
どんなポジションの仕事をしたとしても、必ず現場には自分より年下の20代リゾートバイターが複数名いるでしょう。
周りのスタッフが年下ばかりだと、30代の自分は浮いてしまうのではいか?という懸念を持っている方も多いかと思いますが、これについては心配はいりません。
上述した30代が比較的集まりやすい仕事には、確かに20代もいます。
ただし、必ず30代も複数名います。
実際、私は仲居以外は全ての仕事を経験したことがありますが(男なので仲居はできない)、持ち場のアルバイトが10人くらいなら必ず3人くらいは30代がいました。
なので、自分一人が30代という状況にはなりにくいです。同じ30代同士で固まって交遊を深めることも出来ます。
年下スタッフは自分と同じバイトという立場なので、厳しく叱ったりする必要がないので楽です。
また、30代と20代では多少の趣味趣向の違いはあれど、そこまで大きなジェネレーションギャップは感じないでしょう。
上手く立ち回ってご意見番的存在になるのがベターです。頼りにされますし居心地が良いです。
30代の採用率・30代が多いリゾートバイト職種
30代のリゾートバイト採用率は、通常のアルバイトに比べて概ね高いです。
30代のリゾバ採用率や30代が多いリゾートバイト職種については、以下の記事でも詳しく記載しているので参考にどうぞ。
>>> 30代・40代がリゾートバイトで働く前に知っておきたい良い仕事・悪い仕事。
30代リゾートバイターに対する世間の目
30代でリゾートバイトをすることに、少なからず負い目を感じる人もいるかもしれません。
ただ、私自身も30代ですが、世間の目なんて気にする必要はないと断言できますし、気にしていません。
リゾートバイトは住み込みで働くため、就業中に知人友人が周りにいるわけではありません。
周りにいるのは同じ境遇のリゾートバイター達です。
そして、さらに上の世代である40代や50代のリゾートバイターも少なからずいます。
なので、誰からもとやかく言われることはありません。
確かに将来的には正社員として仕事に就くのが望ましいのでしょうが、現時点で見通しが立ってないのであれば、今のうちにリゾートバイトでガッツリとお金を貯めておきましょう。
後々必ず役に立つはずです。
どうしても知人や友人からの目が気になるのであれば、正社員として住み込みで働いていると伝えるのもありです。
実際にリゾートバイトの住み込み寮にはリゾートバイターだけではなく、正社員の方も住んでいます。
そもそも、世間は私達が思っている以上に、世の中のフリーター年齢などに関心はありません。
関心があるのは私達当事者や統計局の人くらいです。
周りの目を気にして行動に出ないのは非常にもったいないことなので、臆することなくリゾートバイトに飛び込みましょう。
30代がリゾートバイト求人を探す方法
リゾートバイトを探す方法は複数存在しますが、30代であれば絶対に下記のような大手のリゾートバイト専門派遣会社を利用するべきと言えます。
例)
こうしたリゾートバイト求人を専門的に扱う派遣会社であれば、手が空いた時に探せますし、勤務地や待遇の絞り込みが簡単にできます。
各派遣会社の特徴については、以下の記事を参考にどうぞ。
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【大手5社】リゾートバイトで「本当に」おすすめの派遣会社。ランキング順に特徴を比較しました
リゾートバイトを始める場合は、リゾート地での住み込みバイト案件を多く扱う専門の派遣会社を利用するのが一般的です。 ただ、派遣会社の種類は千差万別。 可能な限り自分の裁量で雇用期間を決めら ...
何より、こうした大手派遣会社には"担当"が存在するのが大きなメリットと言えます。
なぜなら派遣会社の担当は、自社が広告している求人先に誰を派遣しているのかを把握しています。
そのため、自分が気になる求人の現場スタッフの年齢層や男女比などを詳しく教えてもらえるのです。
また、自分の経歴や能力に不安のある方であれば「この仕事は自分でもできるかどうか?」を相談してみると良いでしょう。
上記の大手リゾートバイト派遣会社の中でも、私個人も長年お世話になっているリゾートバイト.comは、特におすすめです。
リゾートバイト.comは、リゾートバイト.com自身が謳っているように、「業界でNo.1」の高時給を設定しています。
(リゾートバイト.comの求人)
30代ともなると支出が20代の頃より確実に増えているでしょう。
短期で高額稼ぐのであれば、時給設定額が高いリゾートバイト派遣会社を利用するべきです。
派遣会社は、各社の営業力や交渉力、そしてスタッフに支払う賃金の割合が違います。
そのため、同じような仕事であっても、派遣会社によって時給が100円〜200円程度違うということがしばしばあります。
これはリゾートバイトに限った話ではありません。
派遣会社を通して仕事を探すのであれば、営業力や交渉力があってスタッフに支払う賃金の割合が大きい会社を利用するのがセオリーです。
30代は年齢を気にすれば職種が限られることもありますが、世の中には30代のリゾートバイターが多いため、実際のところは全然気にすることなく働けます。
それどころか、今後は30代のリゾートバイターの方が多くなっていくでしょう。
是非、臆することなくリゾートバイトに飛び込んで、目標となる金額を稼いで欲しいと思います。
私も30代なのでお互い頑張りましょう!