マリンスタッフとは、ビーチリゾートにおける
- マリンスポーツ全般のインストラクター及びサポート・ガイド業
- 海の家やホテルのマリンアクティビティ施設における遊泳監視、清掃、受付、送迎業務
を担当するスタッフを指します。
インストラクター業及びサポート・ガイド業に就くためには、特定の資格・経験が必要です。
一方、遊泳監視や清掃、受付、送迎に関しては、体力に自信があって「海が好きな人」なら誰でも就くことができます。
マリンスタッフを募集している地域は、主に沖縄(離島も含む)が多いです。
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本土にはない青い空や、南の島独特の湿った暖かい空気感に憧れて、マリンスタッフを希望する人も多いでしょう。
今回の記事では、これからマリンスタッフの仕事を始めてみたい人に向けて
- インストラクター業及びサポート・ガイド業に必要な資格と仕事内容
- 遊泳監視、清掃、受付、送迎の仕事内容
(海の家、ホテルのマリンアクティビティ施設) - きつい点・楽しい点
- マリンスタッフ求人の効率的な探し方
の4点について、詳しく述べていきます。
マリンスタッフは、夏のリゾートバイトを代表する職業です。
大変な部分も多いですが、思い出作りとしても経験としても得られる物は多いので、興味のある方は是非飛び込んでみましょう。
インストラクター業及びサポート・ガイド業に必要な資格と仕事内容
必要な資格
リゾートバイトで募集しているインストラクター業及びサポート・ガイド業には、以下6種類があります。
- ダイビングインストラクター
- Uボート・バナナボート牽引
- 船舶の操縦(お客様を乗せて、海沖にマリンツアー等)
- 水上オートバイ
- シュノーケリング
- シーカヤック
上記6種類のインストラクター業及びサポート・ガイド業に就くためには、いずれも特定の資格が必要です。
リゾートバイトの求人には「要資格」と記載されていないことも多いですが、未経験者が応募をしても、資格がなければ断れるので注意しておきましょう。
以下は、上記6種類のインストラクター業及びサポート・ガイド業に必要な資格です。
<必要な資格>
- ダイビングインストラクター = ダイビングインストラクター
- Uボート・バナナボート = 特殊小型船舶操縦士
- 船舶の操縦 = 小型船舶操縦士1級、あるいは2級
- 水上オートバイ = 特殊小型船舶操縦士
- シュノーケリング = シュノーケリングインストラクター
- シーカヤックインストラクター = 場所によっては講習を受ける義務あり(詳細は後述)
会社側が資格取得費用を負担して、上記資格を取らせてくれることもあります。
ただし、その場合、まず1年は清掃、受付、送迎などの、無資格でもできる仕事をこなした人に限ります。
3ヶ月や半年といった期間限定のリゾートバイターに、会社側が費用を負担して資格を取らせてくれることはありません。
そのため、上記のようなインストラクター業及びサポート・ガイド業は、資格保持者か、長期に渡りじっくりと腰を据えて働きたい人向けと言えます。
シーカヤックインストラクターは無資格でもなれる?
シーカヤックとは、1人〜最大3人で乗れるクローズドデッキ構造のカヌーのことを指します。
リゾートバイトのマリンスタッフ求人の中では、シーカヤックのインストラクターを募集していることもあります。
シーカヤックインストラクターは、資格に関する法律の規制がないので、無資格でも就けます。
とは言え、全く未経験の状態でインストラクターは務まりません。就業後、実費で日本セーフティカヌーイング協会の講習を受けさせられる場合が殆どです。
講習は2日〜3日に渡り、講習費用15,000円と検定費用15,000円の合計30,000円の費用を負担します。
実費で講習を受ける必要があるので、こちらも興味本位や軽い気持ちで応募するより、経験者あるいは腰を据えて頑張りたい人向けの仕事と言えるでしょう。
仕事内容
インストラクター業及びサポート・ガイド業の主な仕事は、お客さんへの技術指導、スポットの案内です。
受講者の年齢・体力・経験から各受講者のレベルを正確に判断して、ふさわしい指導を行います。
シュノーケリングやダインビングインストラクター業では、「海中にどんな生物がいるのか」「海の魅力とは」を教えることも行います。
限られた短い時間で、受講者に最低限のことを伝え教える必要があるので、「何を伝え、何を省くか」を上手く整理する能力も求められるでしょう。
また、海では少しの不注意が、とりかえしのつかない事故になりかねません。
そのため、お客さんのレベルに合わせた安全なコースの熟知や、冷静かつ適切な判断が出来ることが何よりも必要となります。
マリンスポーツ受講者の中には、小さい子供のお客さんはもちろん、修学旅行生などの団体客もひっきりなしに訪れるので、お客さんの様子をしっかりと見る観察力も必要です。
また、仕事の後は、会社ホームページのブログ執筆もあるので、昼も夜も忙しい仕事と言えるでしょう。
軽い気持ちでは中々務まらない仕事なので、それ相応の覚悟と勇気を持ってのぞむ必要があるのは間違いありません。
ただ、一方で「毎日綺麗な海と触れ合える喜び」を感じられ、そして遊びに来たお客さんから、必ず「ありがとう」「楽しかった」とお礼を言ってもらえる仕事でもあります。
海も人も大好き!という方にとっては生涯に渡ってやりがいを感じられる職業と言えるでしょう。
遊泳監視、清掃、受付、送迎の仕事内容(海の家、ホテルのマリンアクティビティ施設)
遊泳監視、清掃、受付、送迎は、資格や経験のない人でも就けます。
興味本位やビーチリゾートへの憧れ、そして海が好きで体力に自信があれば、誰でもできる仕事です。
仕事場は、所謂「海の家」と呼ばれる海水浴場に建てられたサービス施設で働く場合と、ビーチリゾート沿いのホテルが開設しているマリンアクティビティ施設で働く場合の2パターンがあります。
どちらも仕事内容自体に大きな違いはありませんが、職場の雰囲気には以下のような違いがあります。
<海の家>
- 太陽がサンサンと照っている中働くので、日焼けする
- 不特定多数のお客さんの相手をするので(中には酔っている人もいる)、トラブルが起こりやすい
- 女性スタッフはナンパされる確率大
- 海の家での仕事に憧れを持っている若いリゾートバイター(特に10代後半〜20代中盤)が多く集まるので、若いリゾートバイター同士の出会いのキッカケになることが多い
<ホテルのマリンアクティビティ施設>
- 屋外で働くこともあるが、海の家よりは屋内での業務が多い
- 主なお客さんは、ホテルの宿泊客
- 海の家より全てのサービスが割高なので、海の家より慢性的に客足が少ない。
楽な反面、時には賑わっている海の家を横目に寂しさを感じることもある - 若いリゾートバイターよりも、20代中盤〜30代後半までの人が集まりやすい
- 海は好きだけど、落ちついた環境で働きたい人向け
両者の違いを簡単にまとめると、海の家は「良くも悪くもトラブルや出会いが多く、まさに一夏のアバンチュール」といったイメージの職場。
一方の、ホテルにおけるマリンアクティビティ施設は、「大きな刺激はないが、トラブルが少なく落ち着いた環境で働ける」職場です。
どちらも一長一短なので、「何を優先して働きたいか」を考えて、仕事を選ぶと良いでしょう。
出会いや経験を優先したいなら「海の家」。落ち着いた環境でビーチリゾートを満喫したいなら「ホテルのマリンアクティビティ施設」がおすすめです。
後半では、求人情報のどこを見て「海の家」か「ホテルのマリンアクティビティ施設」かを判断する方法も記載しています。お見逃しなく。
以下で、まずは各仕事の内容を詳しく紹介します。
遊泳監視(ライフガード,プール監視員)
海の家なら海水浴場の監視(ライフガードとも呼ばれる)、ホテルの場合ならプールの監視員が遊泳監視の仕事にあたります。
主な仕事内容は以下の通り。
- 遊泳者の異常有無の監視
- 危険行為防止のための呼びかけ
- 要救援者の発見と救助
監視業は、ホイッスルやレスキューチューブ、時計、双眼鏡、サングラス、小型救急箱、メガホンを常に携帯して、海水浴場やプールでお客さんの様子を注意深く見張る仕事です。
また、パラソル・椅子等の設置、プール内・更衣室の清掃、設備の異常点検等も交代で行います。
海水浴場なら、岸から定められた距離以上の遠泳をしようとしている人がいたら、ホイッスルを鳴らして「危ないのでそれ以上奥に行かないで下さい!」とメガホンで呼びかけます。
プールの場合は、禁止されている場所で飛び込みをしようとするお客さんがいたら、同じように呼びかけます。
また、プールには「飲食物の持ち込み禁止」「タトゥーが入っている人の立ち入り禁止」など厳格なルールが設けられており、禁止事項を発見次第、注意も行います。
(現役プール監視員による仕事内容の紹介)
2時間に1回程、15分程度の休憩を貰えますが、基本は炎天下の中座りっぱなしなので(もちろん日差しよけはある)、思った以上に体力を消耗する仕事です。
海水浴場の監視員なら日焼け止めは必須です。
初日にレスキューチューブを使った「セーフティー & レスキュープログラム」の研修を受けます。
座りっぱなしで一見楽そうに見える仕事ですが、セーフティー & レスキュープログラムの研修を受けると、万が一が起こった際のイメージがわいて身が引き締まる仕事です。
ちなみに、郊外などにある大型のスパリゾート施設でのプール監視員は、リゾートバイトにおいては『テーマパーク』の職種に分類されます。
関連記事
テーマパークにおけるリゾートバイトの仕事内容については、以下の記事を参考にどうぞ。
清掃
海水浴場ならビーチ周辺にちらばったゴミ清掃、ホテルならプールサイドやプール内の清掃をします。
清掃は遊泳監視員と兼業で行うことが多く、ルーティンで監視員と清掃を回していきます。
監視員を1時間→清掃を1時間→15分程度の休憩→監視員…といった具合です。
この清掃の時に、パラソルやビーチチェアーの整頓、設備の点検もするイメージです。
自分が清掃する立場になってみると分かるのですが、海水浴場にはビールの空き缶などを放ったらかしにする無責任なお客さんが少なくありません。
ゴミを見つけた時はイラッとしますが、仕事なので顔に出さず淡々と清掃しましょう。
受付(マリン用具の貸し出し)
ボディボードや浮き輪、ビーチチェアなどの貸出を行う業務です。
ボディボードは、利用者の身長と体重によって浮力が大きく関わるので、お客さんの体型に合ったボードを選択してあげましょう。
また、マリン用具の手入れも受付スタッフが行います。
送迎
送迎はホテルのマリンアクティビティ施設のみに存在する仕事です。海の家にはありません。
お客さんをホテルからビーチまで送迎する仕事なので、要普通免許所持(AT限定でもOK)です。
送迎と受付スタッフは兼業になることが多く、1時間〜2時間ごとに送迎→受付とルーティンで回していきます。
送迎中は、その日の天候から海の様子・気温を聞かれることもあるので、海に関心がある方が務まりやすいでしょう。
海の家では簡単な軽食調理も行う
海の家の定番食事メニューと言えば、「焼きそば」「焼きとうもろこし」「焼きイカ」「たこ焼き」など、やたらと"焼き"が付く料理ですね。
海の家で働く場合、こうした"焼き"系の調理も仕事に含まれます。
どれも簡単に調理できる物ばかりなので、料理経験がない人でも心配いらないです。
ただ、繁忙期の昼時になると、手が回らなくなるくらい混雑するので、「どのお客さんがどのメニューを頼んだか」「どのお客さんの注文が先だったか」だけはしっかり意識を持っておきましょう。
マリンスタッフのきつい点・楽しい点
きつい点
きつい点は、何と言っても太陽がサンサンと照っているので、思った以上に体力の消耗が激しいところでしょう。
屋内で仕事する時もあったり、日差しよけがあるとは言え、通常の仕事の何倍もの直射日光を浴びます。
そのため、繰り返しになりますが、マリンスタッフ全般は体力に自信のある人向けの仕事と言えるでしょう。
また、日焼けの速度も早いため、リゾートバイト後には真っ黒になっていることを覚悟しておいた方がいいです。
日焼け止めとサングラスは必需品です。
また、毎日海水に浸かると、髪が脱色して茶色になることもあるので要注意です。
楽しい点
きつい点もありますが、楽しい点も多いのがマリンスタッフ。
まず、何と言ってもオフの日は、自分がお客さんとなって自由にマリンスポーツなり海水浴を楽しめます。
海が好きな人にはたまならい特典です。
また、海の家であってもホテルのマリンアクティビティであっても、職場の雰囲気に合ったスタッフ達(海の家なら10代後半〜20代中盤、ホテルなら20代中盤〜30代後半)との出会いがあります。
リゾートバイターの多くは、地元を離れて来るため、恋人がいないフリーの人が殆どです。
そのため、出会いや一夏のアバンチュールには大きな期待が持てます。
もちろん、出会いに期待するには、相応のコミュニケーション能力が必要ですが、仕事で連携を取る内に、自然と密に関係を築く機会が生まれます。
同じリゾートバイターという立場であれば、親近感も沸きやすいでしょう。
綺麗な海、出会いという2つのメリットを満喫して、充実のリゾートバイトライフを送るには、マリンスタッフはうってつけの仕事と言えます。
マリンスタッフ求人を効率的に探すには?
マリンスタッフのリゾートバイト求人を探すには、以下のようなリゾートバイト専門の派遣会社を利用するのがおすすめです。
例)
こうしたリゾートバイト求人を専門的に扱う派遣会社であれば、手が空いた時に探せますし、勤務地や待遇の絞り込みが簡単にできます。
各派遣会社の特徴詳細については、以下の記事を参考にどうぞ。
>>>2023年のリゾートバイトおすすめ派遣会社【厳選7社】リゾバ歴5年以上の専門家が徹底比較。
実際にマリンスタッフの求人を探してみましょう。
今回利用してみたのは、リゾートバイト.comです。
各リゾートバイト派遣会社では、条件を絞って検索できるので、求人検索の際は是非活用しましょう。
例えば「検索」欄より、「エリア」を"沖縄"、「職種」に"インストラクター"、"アクティビティ"を選択して検索をかけてみます。
すると、以下画像のようなマリンスタッフ求人が表示されます。
マリンスタッフ等のビーチリゾート系求人は、各派遣会社とも力を入れている分野なので、複数の派遣会社で検索をかけてみれば理想とする求人が必ず見つかるでしょう。
ただし、自分が良いと思った求人は、自分だけではなく他人も良いと思っています。
そのため、他の人に取られないように、ある程度吟味して「これだ!」と思える求人を見つけたら早めに応募するのがベターです。
ちなみに、「海の家」の場合、求人タイトルあるいは求人詳細に必ず「海の家」との記載があります。
以下は、リゾバ.comの求人例。
上述したように、「海の家」か「ホテルのマリンアクティビティ施設」かによって、職場の雰囲気やスタッフの年齢層は、がらりと変わります。
そのため、求人が海の家なのかホテルの施設なのは、よく確認してから応募しましょう。
(ホテルの場合は、「ホテル」と記載してある)
もし、求人を見てどちらの募集か分からない場合は、派遣会社の担当者に直接聞いてみるのが確実です。
働いているスタッフの年齢層が気になる場合も、合わせて確認してみましょう。派遣会社の担当は気兼ねなく答えくれます。
マリンスタッフの仕事は大変な部分も多いですが、心が癒される海を身近に感じられたり、出会いの機会がたくさんある楽しい仕事です。
リゾートバイトに興味がある人は、是非一度飛び込んでみてはいかがでしょうか。
その他、リゾートバイトのおすすめ職種については、以下の記事も参考にどうぞ。初心者向けから経験者向けまで、簡単な職種を紹介しています。
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リゾートバイトのおすすめ職種ガイド。初心者から経験者まで、あなたに合う仕事13職種を紹介します。
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