スキー場リゾートバイトの『インストラクター』とは、スキー場で初心者〜中級者向けにスキーあるいはスノーボードの指導をする仕事を指します。
最近はスキー場に足を運ぶ若者の数が減ったとはいえ、修学旅行生が団体でスキー場に来ることは相変わらず多いためインストラクターの需要は健在です。
インストラクターは個々で指導にあたってのこだわりやスタイルを持っているかと思いますが、共通して言えるのは「生徒が満足すること」に喜びを感じられる人が向いているということでしょう。
また、教える立場であるということは、自分自身がこれまでに失敗したり上達しなくて悔しい思いをしてきたという「引き出し」をたくさん持っている人の方が良い指導員になれます。
インストラクターになるためには、スキーなら全日本スキー連盟(SAJ)、スノーボードなら日本スノーボード協会(JSBA)が認定する指導員資格が必要です。
ただ、指導員資格が必要なのは、あくまで全日本スキー連盟あるいはスノーボード協会に加盟しているスキー場での話です。
リゾートバイトで募集しているスキー場インストラクター求人の中には、上記の連盟・協会に加盟していないスキー場もあります。
そのため、資格を持っていない人でもなろうと思えばインストラクターになれます。
今回の記事では、スキー場インストラクターの仕事に興味がある人に向けて
- インストラクターの仕事内容詳細
- 必要な資格
- 給料
- 大変な所・楽しい所
- 効率的なインストラクター求人の探し方
を詳しく記載しています。
どこのスキー場でインストラクターの求人を募集しているのかについては、以下のスキー場での求人が多いリゾートバイト派遣会社から詳しく確認できます。
>>>スキー場リゾートバイト求人が多いリゾバ派遣会社【リゾバ.com】
インストラクターを含めスキー場全般でのリゾートバイト求人数は、9月〜10月より徐々に募集が開始され、11月のピークを境に徐々に求人数が減っていきます。
吟味して理想の待遇条件の求人を見つけるには、できるだけ早い次期から求人の検索に取り掛かると良いです。
インストラクターの仕事内容詳細
スキー場インストラクターはスキー講師とスノーボード講師に分かれていて、各競技のレッスンは以下の4種類に分かれています。
- 一般レッスン(小学5年生以上)/生徒の人数は6人〜7名程度
- キッズスクール(小学五年生以下)生徒の人数は6人〜7名程度
- プライベートレッスン/生徒と1対1
- 団体レッスン/生徒の人数は1グループ12人〜13人編成
スキー場によってレッスンコースの種類や各レッスンごとの生徒人数に若干の違いはありますが、おおよそは上記の通りです。
各レッスンの開講時間は、10:00頃〜12:00頃までの午前の部と、13:00頃〜15:00頃までの午後の部に分かれています。
そのため、インストラクターとして指導勤務をする時間は、1日最長で4時間程度です。
生徒は「初心者クラス」「中級者クラス」「上級者クラス」に分けて指導する
キッズスクールを除いた各レッスンは、生徒のレベルによって
- 初心者クラス
- 中級者クラス
- 上級者クラス
の3クラスに分けられています。
無資格インストラクターの場合は基本的に初心者クラスのみ受け持ちます(経歴が長い人だと中級者クラスを受け持つこともある)。
各クラスによって、レッスン時間内に以下のような目標を達成することを掲げているので参考にして頂ければと思います。
<スキー教室の場合>
- 初心者クラス = 歩き方、止まり方、リフトの乗り方、基本的な滑り方のマスター。理解が早い人はプルーク・ボーゲンを確実にできることを目指す
- 中級者クラス = パラレルターンの習得を目指す
- 上級者クラス = SAL公認スキーバッジ2級を目指して「パラレルターンの大回りと小回り」、「シュテムターン」の習得を目指す
<スノーボード教室の場合>
- 初心者クラス = 用具の装着方法、ゲレンデ内での移動方法、止まり方をマスターする。理解が早い人はターンにも挑戦してもらう
- 中級者クラス = 連続ターンの習得を目指す
- 上級者クラス = SAJ公認スノーボードバッジ検定2級取得を目指して「ショートターン」「ミドルターン」の習得を目指す
各クラスとも、生徒に上手く飴と鞭を与えながら向上を目指してもらいます。
上手くできたら褒めてあげることも大事ですが、甘やかしすぎるのはよくありません。
生徒の中にはすぐに座って休憩しようとする人もいるので、「よし!行くよ!」と手を差し伸べて滑らせます。
最初は手を貸してあげますが、徐々に介助なしで滑られるよう、自分の中で手を貸す時と手を貸さない時を判断して指導してあげるのがコツです。
団体を相手にする場合は、全員に声が届くよう少々大きめの声で解説すると良いです。
また、受講人数が多ければ多いほど各生徒の様子をしっかりと見て、「何が理解できていて、何が理解できていないのか」を判断することも重要です。
キッズスクール
キッズスクールも「初心者」「中級者」「上級者」のクラスに分かれていますが、一般スクールやプライベート、団体スクールに比べると講師の難易度は低いです。
どちらかと言えば、子供から目を話さず安全性を確保しながら指導できる注意力の方が重要と言えます。
また、教える時は子供の目線に合わせてあげて、上手く滑れたら褒めてあげて笑顔を引き出してあげると楽しく教えられるようになるでしょう。
キッズスクールの各クラスの指導内容はスキーもスノボも以下の通りです。
- 初心者クラス = 基本的な滑りの前に雪遊びを取り入れて、最初は雪に慣れてもらうことから始める
- 中級者クラス = 軽く滑りながらリフトに乗る練習もする
- 上級者クラス = リフト乗り降りと簡単なターンをできるようになることを目指す
子供にスキー・スノーボードを教える際は、言葉で色々説明するより、インストラクター自身が実際に滑りを見せてあげるのが一番手取り早いです。
子供は「スキー板はハの字に!」と言っても、年齢によってはカタカナすら読めないのでイメージがわきません。
なので、インストラクターが滑りを見せてあげることで具体的なイメージを掴ませます。
子供の適応力は凄いもので、一度イメージを掴めると大人よりも早い速度で成長していきます。
この成長の速さが子供に滑りを教える喜びといっても過言ではないでしょう。
ただ、子供は一度転ぶ怖さを知ってしまうと、それ以降滑ることに躊躇してしまうので、無理せずにゆっくりと滑らせることを専念します。
インストラクターに必要な資格
冒頭でも述べた通り、スキー場のインストラクターには資格があってもなくてもなれます。
ただ、資格がなくてもインストラクターになれるスキー場求人は多くはありません。
また、無資格の場合は合否に経験が大きく左右するので、経験が長い人ほど採用率は上がると考えておくと良いでしょう。
採用にあたって実技試験などはありませんが、リゾートバイトの場合は電話面接もしくは面談で経歴などを詳しく伺われます。
リゾートバイトの面接については、以下の記事を参考にどうぞ。
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有資格者募集求人の場合、スキーなら全日本スキー連盟(SAJ)、スノーボードなら日本スノーボード協会(JSBA)が認定する以下いずれかの資格が必要です。
各資格とも、取得するにはそれなりに日数や検定費がかかります。
そのため、現段階で資格を所有していない人は、今年中に資格を取るのではなく、今年は無資格でも可能なスキー場で働きながら資格取得を目指し、来年に資格所有者を募集しているスキー場で働くことを予定すると良いでしょう。
インストラクターの給料は少ない?
インストラクターがどのくらいの給料を貰えるのかは、多くの人が気になっている所かと思います。
ただ、給料に関しては、スキー場リゾートバイトの他のポジションに比べると非常に少ないと言えるでしょう。
給料が安いスキー場だと時給1,000円程度、高いスキー場だと最大で時給2,000円くらいです。中には日給で給料を計算しているスキー場もあります。
また、インストラクターの給料は経験や資格有無によっても上下します。
各資格の有無によって1日に稼げる給料には以下のような違いがあります。
- SAJ公認スキー準指導員 & JSBAのC級インストラクター免許 = 1日6,000円〜8,000円程度
- SAJ公認スキー指導員 = 1日10,000円〜
- 資格無し = 1日4,000円〜6,000円程度
ただ、修学旅行生(団体レッスン)が増える1月頃になると、スキー場によっては資格無しのインストラクターであっても1日8,000円程度稼げる場所もあります。
とは言っても、上記の通り通常運転時の給料は決して高いとは言えません。
加えてレッスン申し込みが少なくてレッスンにつかない=仕事がない日も稀にあります。
リゾートバイトのスキーインストラクターは、レッスンした分だけ給料が貰える実働制なので、レッスンがない日の給料は0です。
稼ぐことを目的としている人には向いてない仕事と言えます。
ただ、インストラクターの1日の勤務時間は最長で4時間程度であり、レッスンの前後は無料でリフトに乗れてほぼ1日中スキー・スノボを楽しめます。
このことからスキーインストラクターは、稼ぐことよりもスキー・スノボを無料で楽しめることに魅力を感じている人向けの仕事と言えるでしょう。
実際にインストラクターとして集まっている人達も、スキーを楽しむためだけにインストラクターになった人が大半です。
リゾートバイトのスキーインストラクターの就業期間は1ヶ月程度と短いものが多いです。
「1ヶ月の間、交通費や寮費、食費が無料で毎日滑り放題なら給料は少なくてもいいかな」という気持ちでのぞむべき仕事と言えます。
インストラクターの大変な所・楽しい所
大変な所
インストラクターの大変な所は、いかに生徒を満足させるかを考えながら指導する必要があるという点です。
スキー教室に来る人は、意外にも講師の経歴や業界で名の通った人であるかどうかを気にしている人は少ないです。
それよりも、スキー教室で得たことに満足できたかどうか…つまり結果を何よりも重視していると言えます。
スキー教室に来た生徒を満足させるためには、いかに「自分が出来なかった頃の事を思い出して丁寧に教えられるか」「相手の目線に合わせられるか」が肝心です。
自分が上級者になると、初心者の気持ちは中々分かり辛いものです。
リフトの降り方一つにしても「体の重心がボードの真上に来るように保つこと」と指導しても、初心者は感覚を中々掴めません。
出来ない人をよく観察して「何故できないのか?」を考え、丁寧にアドバイスしてあげる必要があります。
よく観察していると、重心をボードの真上に保てない理由は、転がることを怖がっているからかもしれません。
こうした時、「リフトから降りる時は、自分で滑ろうとするのではなく、リフトに後ろ足を押してもらう感覚で降りると良いよ」など、ちょっと工夫の効いたアドバイスをすると良いです。
また、相手のレベルに合わせて専門用語を使い分けることも重要です。
例えば初心者に「ビンディング」「エッジ」と言っても理解してもらえるケースは少ないです。
「相手の目線に合わす」ことがインストラクター業において一番大事なことと言えます。
楽しい所
楽しい所は、何と言っても指導時間外は1日中自由に、そして無料で滑っていられることです。
スキー・スノーボード好きにとってこれほど嬉しい特典はないかと思います。
また、リゾートバイトでは寮費・食事費などが職場によっては無料です。
上述したように「1ヶ月の間、交通費や寮費、食費が無料で毎日滑り放題なら給料は少なくてもいいかな」という気持ちでのぞめる人であれば、これ以上ない充実したリゾバ生活をおくれるでしょう。
実際、こうしたことからインストラクター業はリピーターが多く、スキー場によっては毎年同じ顔ぶれがインストラクターとして集まることもあります。
また、インストラクターとして生徒に教えていく上で新たな発見もあり、自分自身の滑りも向上する傾向にあります。
インストラクター求人の効率的な探し方
冒頭でも述べたように、スキー場求人全般は11月の募集ピークを堺に徐々に求人数が減っていきます。
募集が開始される次期は、早くて9月〜10月頃です。
この時期は応募者が少ないため、希望とする求人に採用される確率が非常に高いです。
インストラクターでの仕事を希望する人は、早めにスケジュールを立てて求人検索すると良いです。
リゾートバイト求人を探す場合は、以下のようなリゾートバイト派遣会社を利用するのが一般的です。
例)
こうしたリゾートバイト求人を専門的に扱う派遣会社であれば、手が空いた時に探せますし、勤務地や待遇の絞り込みが簡単にできます。
各派遣会社の特徴詳細については、以下の記事を参考にどうぞ。
>>>2023年のリゾートバイトおすすめ派遣会社【厳選7社】リゾバ歴5年以上の専門家が徹底比較。
上記リゾートバイト派遣会社の中でも、冒頭で紹介したリゾバ.comは特にスキー場求人が豊富です。
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通常、インストラクターの時給は最低で1,000円前後が相場ですが、リゾバ.comなら時給1,100円超えの求人が見つかることもあります。
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ただし、自分が良いと思った求人は、自分だけではなく他人も良いと思っています。
そのため、他の人に取られないように、ある程度吟味して「これだ!」と思える求人を見つけたら早めに応募するのがベターです。
インストラクターの仕事は他の仕事より給料は少ないですが、無料でスキー・スノーボードをできる時間は一番多いです。
「とにかく滑りたい!」という人は、是非一度飛び込んでみてはいかがでしょうか。
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