ナイトフロントとは、夜間のホテルフロント業務のことを指します。
主な就労時間は、21:00〜9:00の実働8時間(シフト制)です。
ナイトフロントはリゾートバイト職種の中で最も稼げる職種です。
なぜなら求人に掲載されている時給額に、深夜手当(時給が1.25倍になる)が上乗せされるからです。
例えば時給1,150円の求人なら、22:00〜5:00の間は時給1,437円になります。
また、業務内容が比較的簡単かつ暇な時間が多い仕事であるため、人気の職種として知られています。
生活リズムが昼夜逆転生活になるのが少々大変な点ではありますが、ここまで楽に稼げる職種は他にありません。
実際、筆者もナイトフロントとして草津のホテルで3ヶ月働きましたが、楽なうえに1ヶ月で約28万円も稼げてリピート確定な仕事だと思いました。
楽に稼ぎたい人、簡単な仕事を探している人に強くおすすめできる職種です。
今回の記事ではナイトフロントの仕事に興味がある人に向けて
- 仕事内容
- 1日のスケジュール
- ナイトフロントのきついところ
- 稼げる額
- ナイトフロント体験談
- 求人の探し方
を詳しく解説します。
リゾートバイト初心者にもおすすめできる職種なので、興味がある人は応募してみてはいかがでしょうか。
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ナイトフロントの仕事内容
ナイトフロントの仕事内容は、主に以下の6つです。
- チェックイン・チェックアウト対応
- 接客(部屋案内・タクシー手配)
- 夜間見回り
- 電球等の交換や軽い清掃など
- 売り上げ・金銭の確認、集計
- 朝食スペースへの案内
チェックイン・アウト対応や接客(客室案内・タクシー手配等)も仕事に含まれますが、実際には対応する機会はほとんどありません。
なぜなら、夜間にチェックイン・アウトする人や、タクシー手配等を依頼するお客様はほぼいないからです。
そのため、夜間見回りや軽い清掃、売り上げ確認、朝の朝食スペースへの案内が主な業務となります。
一応、ナイトフロントは接客業務にカテゴライズされているものの、ほぼ接客はしないと考えて良いです。
筆者が草津のホテルで働いていた時は、1日に接客する回数は多くても10〜15回程度でした。そのくらい接客する回数は少ないです。
ナイトフロントは基本的に二人一組で働きます(ベテランスタッフとリゾートアルバイターの二人)。
ベテランスタッフと言っても社員ではないので(直雇用のアルバイトが殆ど)、ラフな雰囲気で仕事できます。
暇な時間はバックスペースで電子書籍を読んだり、スマホをいじったりと、楽できる環境です。
昼間のフロントだと立ちっぱなしですが、ナイトフロントはお客様が来ないので座って暇を潰す時間があります。
また、お客様が来ないので仕事をゆっくり丁寧に教えてもらえるのもメリットです。
わからないことがあれば何度でも聞けます。仕事を急かされることもありません。
こうした理由から、ナイトフロントはリゾートバイトの中で比較的楽な仕事として認識されています。
チェックイン・チェックアウト対応
上述したとおり、チェックイン・チェックアウト対応をする機会はほぼありません。
稀に出張先での仕事を終えて夜間にチェックインする人や、交通機関の時刻影響で深夜にチェックアウトをする人が若干名いる程度です。
筆者が働いていた客室数200以上の中規模リゾートですら、1日に10〜15回チェックイン・アウト対応する機会があっただけで「今日は多いね」とベテランスタッフと話していたほどでした。
チェックイン・アウト対応では、デポジットの預かり・返金、予約の確認、精算を行います。
その他、チェックイン後は施設案内、客室への案内を行います。
筆者は昼間のホテルフロントも経験したことがありますが、昼間に比べると本当に楽です。
昼間のホテルフロント業務ではチェックイン開始の15:00になると、一斉にお客様がカウンターに押し寄せてくるため、ベテランスタッフでもてんやわんやすることがあります。
しかも毎日です。
しかし、ナイトフロントはお客様の数が少ないのでゆったりと対応できます。
そのためフロント業務初心者でもあわてずに仕事できるのが良い点です。
部屋案内・タクシー手配
部屋案内やタクシー手配も、チェックイン・チェックアウト同様に対応する機会は少ないです。
深夜にチェックアウトするお客様がいた場合は、路上でタクシーを捕まえにくいため、「タクシーを手配いたしましょうか?」と声かけします。
夜間見回り
夜間見回りは基本的に警備員の仕事なので、ナイトフロントがホテル敷地内や建物内をくまなく見回ることはありません。
ただ、チェックインカウンターのモニター画面等で何か不審な物を見かけた場合や、チェックインカウンターがある1階はナイトフロントが見回りします。
夜間の見回りと聞くと、ライト一つを持って幽霊が出そうな暗闇を照らしながら見回るイメージが強いでしょう。
しかし、そんなことは全くありません。
リゾートバイトでナイトフロントを募集しているホテルは、大型のシティホテルやリゾートホテルが大半です。
大型のホテルは、深夜でもホテル施設内に電灯がついて明るい雰囲気です。
女性一人でも何の心配もないです。
電球等の交換や軽い清掃
見回り中に電球が切れていたり、ゴミ等が落ちていたらナイトフロントがついでに清掃します。
と言っても、清掃は本来、日中に客室清掃スタッフが行う仕事です。
なので、見逃してしまったとしてもアレコレ言われることはないです。
あくまでもついでに行う業務です。
売り上げ・金銭の確認・集計
夜間の間は事務員が不在です。
そのため、宿泊客がチェックイン・アウトした際には、ナイトフロントが代わりに行います。
ただ、昼間に事務員がやるような会計ソフト等を使っての本格的な作業ではありません。
あくまで「夜間にこのくらいのチェックインがあり、このくらいの出入金がありました」という旨を、昼間の事務に報告するための作業です。
本格的な確認・集計作業は、翌日中に事務員が行います。
しかし、数字にミスがあると事務員から訂正として報告書類を突き返されることもあるので要注意です。
本格的な作業でないとは言え、慎重に行います。作業自体は1時間程度で終了します。
朝食スペースへの案内
6:00〜10:00までは朝食が始まるため、チェックインカウンターに朝食会場の場所を聞きにきた宿泊客を会場まで案内します。
この時間からは他職種の人(ベル係やレストランホールなど)も続々と出勤を始めるため、深夜のように暇だからと言って本を読んだりはできません。
また、早朝チェックアウトをする人が徐々に増えてくるため、深夜よりもチェックアウト対応が多くなります。
ナイトフロント業務において唯一忙しくなる時間帯です。
ナイトフロントの1日のスケジュール
ナイトフロントの勤務時間は、求人によって多少の違いはありますが、概ね21:00〜翌09:00までの実働8時間です。
中には、21:00〜翌9:00までの通し勤務で、休憩が24:00〜4:00の4時間というシフトも存在します。
以下は実際に筆者が草津のリゾートホテルでナイトフロントとして働いていた時の1日のスケジュールです。
1日のスケジュール
- 17:00 / 起床
- 18:00 / 社員食堂で夕食を食べる
- 20:50 / 出勤
- 21:00 / 仕事開始
- 24:00 / 1時間休憩(社員食堂で作り置きの夜食を食べていた)
- 6:00 / 退勤
- 7:00 / 寮に帰りシャワーを浴びたり自由に過ごす
- 9:00 / 就寝
また、以下のように通しシフトで、休憩時間が4時間あるシフト構成の時もありました。
- 19:00 / 起床
- 20:00 / 社員食堂で夕食を食べる
- 20:50 / 出勤
- 21:00 / 仕事開始
- 24:00〜4:00 / 休憩(仮眠時間)
- 4:00 / 後半の仕事開始
- 9:00 / 退勤
- 10:00 / 寮に帰りシャワーを浴びたり自由に過ごす
- 12:00 / 就寝
勤務時間や休憩時間については、求人によって様々です。
以下求人のように、9:00〜翌7:00までの通し勤務で休憩時間が3時間という場合もあります。
応募する求人の勤務時間の項目を確認してみましょう。
仮眠時間がある
上記のように休憩が長いシフトでは、休憩時間のことを「仮眠時間」と呼び、文字通りスタッフは一度寮に帰ったり宿直室(仮眠室)で仮眠を取れます。
仮眠については、最初のうちは仕事の緊張感からか中々寝付けなかったり、寝られたとしても大して疲れが取れないこともあります。
この辺りは慣れでしか克服できないので、最初のうちは我慢するしかありません。
慣れてくると、仮眠室に入って横になった途端眠りにつけるくらいにはなります。
大抵の人は1週間も働けば、仮眠後に「よく眠れた」と思えるくらいに慣れます。
筆者も働き出して1週間後には仮眠時間に爆睡していました。
また、仮眠時間が3〜4時間あることを考慮して、普段の睡眠時間を4時間減らして趣味や勉強にあてたりすることも可能です。
ナイトフロントはきつい?デメリットとは
基本的には楽な仕事です。
上述したように、接客機会が少ない接客業であるため、とにかく暇な時間が多いです。
上述したスケジュールのうち、1日の中で2〜3時間は何もやることがない暇な時間がありました。
仕事を始めて最初の3〜4日間は、暇な時間に仕事をゆっくりと教えてもらえます。
慣れてきたら、暇な時間に交代でバックスペースに行きスマホでKindle(電子書籍)を読んだり、スマホでネットを見たりゲームをしていました。
そのくらい暇なので、数あるリゾートバイト職種の中では一番と言っていいほど楽な職種です。
とは言え、ナイトフロントならではのきつい点もあります。
それは以下の2点です。
- 昼夜逆転生活になる
- 仕事に活気がない
昼夜逆転生活になる
ナイトフロントで一番きつい点は、完全に昼夜逆転生活になる点です。
筆者の場合、上の1日のスケジュールに記載しているように、夕方17:00に起床、朝9:00に就寝という逆転生活を送っていました。
夜型の人であれば大したことないでしょう。
しかし、昼型の人が急に昼夜逆転生活を送ると、最初は朝に寝付けなくてストレスを感じることがあります。
体内時計が朝は活動開始の時間と認識しているため、朝になると脳が活発になるのです。
最初の1週間は夜型生活に慣れるまで苦労しました。
朝10:00や11:00になっても寝れないことがあり、ぐっすり寝られるよう仕事後にジョギングして体を疲れさせていました。
観光を楽しめなかった
また、夜型生活に慣れたのはいいものの、せっかくの休日も夕方に起床するため、観光等を楽しめる機会が少なかったです。
休日は夕方に起床した後、パソコンでNetflixやAmazonプライムビデオを見ているだけでした。
せっかくリゾート地で働いているのに、昼夜逆転のリズムで生活しているので、観光を楽しめないのはデメリットと言えるかもしれません。
仕事に活気がない
ナイトフロントは非常に楽な職種です。
ただ、仕事に活気がないと感じました。
深夜の静かな中でフロント業務をするだけなので、出会いがあるわけでもなければ、トラブルもなければ、大した感動もないのが正直なところです。
悪い言い方をすれば刺激がないです。
他の職種だと忙しくてあっという間に時間が過ぎたり、他のバイトや社員と協力して仕事をすることでチームワークや友情が生まれることもあります。
しかし、ナイトフロントは、ただただのんびりと二人で仕事するだけです。
夜間の留守番業務という印象でした。
逆の言い方をすれば、本当に楽な仕事ではあります。
ただ、リゾートバイトならではの刺激や体験を求める人には、あまり向かない職種と言えるでしょう。
のんびりと楽して稼ぎたい人にはおすすめです。
ナイトフロントで1ヶ月で約28万円も稼げた
ナイトフロントが人気な理由、それは他の職種よりも稼ぎやすいという点も挙げられます。
なぜなら、ナイトフロントには深夜手当てがつくからです。
<深夜手当てとは>
労働基準法 第37条 第4項
使用者が,午後10時から午前5時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては,その定める地域又は期間については午後11時から午前6時まで)の間において労働させた場合においては,その時間の労働については,通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
仮に時給1,350円(通常時)の求人先で、22:00〜07:00までの実働8時間労働で働いたとしましょう。
通常であれば、1日に稼げる楽は10,800円です(1,350円 × 8時間 = 1日10,800円)。
1ヶ月に22日間働いたとすれば、単純計算で237,600円稼げることになります。
ところが、ナイトフロントであれば上記引用のとおり、22:00〜05:00までの労働に関しては25%増しの時間外手当てがつきます。
22:00〜05:00までの内、1時間は休憩として、6時間分の時給が25%増しされる(時給1,687円になる)のです。
つまり
- 1,687円 × 6時間 = 10,122円(深夜手当て付き)
- 上に加えて、残りの2時間(2,700円 = 時給1,350円 × 2時間)
- 10,122円 + 2,700円 = 12,822円
1日で12,822円稼げます。
週休2日で22日間働けば、単純に1ヶ月で282,084円稼げるという計算になります。
残業が全くない状態で30万円弱を稼ぐことができるのです。
しかも、上述したように仕事は楽です。
こうした理由もありナイトフロントは人気の高い職種となっています。
楽なうえにここまで稼げるリゾートバイト職種はナイトフロントだけです。
がっつり稼ぎたい人は、絶対にナイトフロントで働くのを検討してみる価値があります。
ナイトフロント体験談
<暇だったけど稼げて良かった>
毎日暇な時間が多くて時間が経つのが遅く感じる時がありました。
ただ、本を読んだりipadを持ち込んでバックスペースでネットも出来たので、めちゃくちゃ楽な仕事です。
しかも時給がとても高くて割増手当も付いたので、車の免許費用を1ヶ月で貯められました。
これと言った楽しい思い出はないですが、決して辛くもなく、とにかく稼ぎたい自分にはうってつけの仕事だったと思います。
23歳 / 男性(フリーター)
<夜型生活>
大学の春休みにリゾートバイトを始めようと思い、一番楽そうで時給が高いナイトフロント業務に応募しました。
大学はまともに行かず、夜遊びばかりしていた私にはうってつけでした。
夜型の生活に慣れていたので全くきつくなく、むしろ楽だし最高な職場、天職とすら思えたくらいです。
仕事は難しくありませんでした。夜は宿泊者が来ないので接客しません。精神的な疲れがありませんでした。
夜型生活に慣れている人にとっては天職だと思います。
20歳 / 女性(大学生)
<リゾートバイトで一番稼げる>
リゾバ歴3年です。
今までレストランホールの仕事をしていました。
レストランホールでは月に19万円くらい稼いでいましたが、ナイトフロントでは月に26万円も稼げました。しかもレストランホールより仕事が楽でした。
ちょっと退屈だなあ…と感じる日もあったのですが、仕事は楽だったので良かったです。
こんなに貰っていいの?と思えるくらい稼げたので大満足です。
今度からはナイトフロントで働こうと思います。
25歳 / 女性(フリーター)
ナイトフロント求人を効率的に探す方法
ナイトフロントの求人を探す最も良い方法は、ナイトフロント求人が多く、且つ時給の設定額が高い派遣会社を利用することです。
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上記派遣会社は、『リゾートバイトのおすすめ派遣会社』に記載しているとおり、時給の設定額が最も高い派遣会社です。
上述した給与例の『基本時給1,350円(割増つきで1,687円)』の求人を探すことも可能です。
ただ、ナイトフロントは求人数が少ないのが現状です。
また、人気があるので応募数が多いです。
そのため、良いと思える求人を見つけたら出来るだけ早めに応募するのがベターです。
リゾートバイトを始める動機の多くは「短期でたくさん稼ぎたい」という願望にあるでしょう。
であれば、少しでも時給が高い派遣会社を利用するのが、目標達成への最短コースです。
ナイトフロントは男性の職種と思われがちですが、女性でも採用される仕事なので、興味がある人・稼ぎたい人はどしどし応募しましょう。
その他、リゾートバイトの楽な職種については、以下の記事も参考にどうぞ。
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楽なリゾートバイトの特徴と7つの職種を紹介。覚えること少なめ!力仕事もなく適度に暇です。
リゾートバイトで楽な仕事を探す際は、以下4つの条件に当てはまる職種に就くのがベストです。 忙しくない(適度に暇、仕事を急かされない) 覚えることが少ない 力仕事ではない 稼げる 今回の記事では上記の条 ...
リゾートバイト初心者におすすめの職種については、以下の記事を参考にどうぞ。
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リゾートバイトのおすすめ職種ガイド。初心者から経験者まで、あなたに合う仕事13職種を紹介します。
リゾートバイトには様々な職種が存在します。 基本的には観光業(特にホテル関係)の仕事が主であり、多くの仕事が未経験者を歓迎しています。 ただ、人によって職種に向き不向きが必ずあります。 接客業を好きな ...