(星野リゾート トマムのザ・タワー)
トマムとは、北海道中南部にあるトマム山一帯のリゾート「星野リゾート トマム」を指します。
星野リゾート トマムは北海道最大級の高原リゾートです。
東京ドーム約210個分という広大な敷地内に、宿泊施設・レストラン・スキー場・ウェイブプール等の施設が点在しています。
トマムは、北海道リゾートバイトにおいてニセコやルスツに並んで人気の就労先です。
スキーやプール・アクティビティ体験・自然が好きな人の間では、「北海道でリゾバするならトマムが理想」と言われるほど。
自然の醍醐味が全て詰まっているリゾートなので、都会に住む人にとってはこれ以上ない新鮮味を感じられます。
ただ、筆者自身は、最初は星野リゾート トマムでのリゾートバイトに良い印象を持っていませんでした。
なぜなら、2015年に中国企業に買収されたことで中国人観光客が爆増して、仕事が大変という声を友人リゾートアルバイターから聞いていたからです。
また、トマム近隣にはコンビニやスーパーがないため、生活の支出が増えることに不安を覚えていました。
しかし、リゾバ.com(ヒューマニック)担当者さんの強いおすすめで、8月〜1月にかけて以下のようにトマム内で職種を転々としながら、合計4ヶ月間リゾートバイトすることになったのです。
- 8月〜10月/クラブメッドでバイキングスタッフ
- 11月〜12月/スキー場でレンタルスタッフ
- 12月〜1月/アイスビレッジでバーや調理関係の裏方業務
結論から言うと、トマムでのリゾートバイトはめちゃくちゃ楽しかったです。
確かに仕事は大変でした。
しかし、仕事の大変さ以上に、休日・休憩時間・寮施設の充実度が高く、心配していた支出についても抑えることができました。
また、4ヶ月で合計64万円も貯金できました。収入面も文句なし。
北海道リゾバを考えている人には、トマムで働くことを強くおすすめします。
今回の記事では、実際に筆者が働いた体験から
- 各仕事の体験談(嫌だったこと・楽しかったこと)
- トマムリゾバでの生活(寮施設・まかない・休日)
- どのくらい稼げたのか?
- トマムリゾートバイト求人の探し方
について、詳しく記載します。
トマムでのリゾートバイト(仕事内容)
(星野リゾート トマムのプール施設「ミナミビーチ」)
トマムでは通年募集している仕事と、期間限定で募集している仕事があります。
通年募集している仕事は比較的楽です。一年中稼働しているだけあって、期間限定の仕事より体制が整っていた印象です。
以下で筆者が体験した仕事の内容を解説します。
今回、筆者が体験した仕事は「バイキングスタッフ」「スキースタッフ(レンタル業務)」「アイスビレッジ」の3職種。
バイキングスタッフは一番楽だった。初心者におすすめ!
バイキングスタッフは、クラブメッドというトマム内の宿泊施設にあるレストランでの仕事です。
勤務時間は8:00〜17:00(週休2日)。
バイキングスタッフはアルバイト初心者でも働ける簡単な職種です。
主な仕事内容は、たったの4つ。
- 席案内
- お客様にコーヒーやオレンジジュース等を出す
- バッシング(食べ終わったお皿・コップ・シルバーを下げること)
- 料理の補充
朝食・昼食時間になると、クラブメッド宿泊客が一斉にレストランへ来ます。
次々と来るお客様を席へ案内し、まずは飲み物をオーダーします。
周りの席と料理を見ながら、無くなりそうな料理があればキッチンへ行き補充する。空いた席があればバッシングする。
ひたすらに上記を繰り返すのみです。
正直言うと飽きやすい仕事だとは思いました。高校生でもできる簡単な内容です。
1日目の午後には既に戦力になれたくらいですから。
ただ、逆に言えば楽です。
バイキングゆえ料理のオーダーは取らないので、料理の名前や特徴を覚える必要がありません。
たまにアレルギー持ちのお客様から食材を聞かれますが、成分表リストを見て正確に答えられます。
また、バイキングは同じお皿を使い回す人が多いため、「中間バッシング(まだお客様がいる状態で、空いたお皿等を下げる)」も殆ど行いません。
大変だと感じた点は、朝食・昼食時間は、とにかくお客様の数が多いこと!
(筆者が働いていたバイキングレストラン)
筆者が働いていたレストランの座席数は、なんと全950席。
レストランと言うより、イベントホールと言っていいくらいの広さです。
これだけ大きなレストランを、バイキングスタッフ10人前後で対応していました。
もちろん全席が埋まることはありませんでしたが、100席以上が埋まるなんてことはザラです。
もう猫の手も借りたいくらい忙しかったです。暇な時間はありません。
特に忙しい朝食時間・昼食時間は、休憩を取る間もなく、気がついたら4時間も5時間も経っていました。
忙しいですが、仕事内容が簡単だったのでストレスは少なかったです。
ひたすらに効率良く捌(さば)くことだけを考え、周囲の状況を見ながら動くだけの簡単な仕事と言った印象。
しかも忙しさゆえに時間が経つのが早く感じられたのも個人的には良かったです。
アレコレと細かい仕事を支持されず、思うまま捌くことだけに集中して仕事をしたい人にはおすすめの職種です。
そういう意味では凄く楽でした。
スキースタッフ(レンタル業務)
スキーのレンタルスタッフ仕事内容は以下の通り。
- 利用者にスキー・スノボ用品をレンタルする
- 返却品の整備・片付け
仕事内容は思ったよりシンプル。スキー・スノボに詳しくない初心者でも働けます。
利用者の体型や身長に合った用具を的確に選び、返却された用具はワックス掛けして綺麗にするだけ。
ただ、結構に神経を使う仕事でもあります。
と言うのは、筆者がバイトに入った1日目。最初に念押しして注意されたのが、「お客様に合致した用具をきちんと出さないと、最悪事後に繋がる。」ということ。
責任重大じゃないか…
なので、サイズ・破損部分の有無・撥水加工の劣化などを細かく、細かく、本当に細かく注意しながら貸し出します。
後々に揉める原因を残さないよう、申し込み用紙は漏れなく記入してもらい、装着感度も確認してもらう。
例えばブーツを貸す時は、実際に履いてもらって「カカトがパカパカと浮かないか?つま先は痛くないか」などを確認してもらうイメージです。
仕事内容自体は難しくはないです。
申し込み用紙に記入してもらった情報(身長・体重・足サイズなど)を参考に、膨大な在庫の中から合致する用具を貸し出すだけ。
(レンタルショップのスキー板在庫)
それぞれのサイズに適した用具のリストがあります。基本的にはリストを見ながら機械的に用具を見つけられます。
ビンディング(ボードとブーツを固定する器具)調整のような専門作業はリゾートアルバイターは行いません。社員・先輩バイトの仕事です。
なので、スキー・スノボの専門知識がなくても仕事はできます。
とは言え、実際に働いてみて思ったのは、スキー・スノボを知らない人でも、せめて働く前にスキー雑誌等を見るなりして用具の基礎知識くらいは身につけておいた方が絶対に良いです。
例えば、お客様との会話中には「パウダーガード」「ソール」と言った専門用語がバシバシ出てきます。
もちろん最初に一通り教わるのですが、スキー・スノボ初心者からすれば専門用語が多いです。
なので、予めネットでも良いので「スキー・スノボ用品の選び方」等のページを見て大まかにでも予習しておきたいところ。
用具の種類・役割を一通り予習しておけば、後は単なる接客業といったイメージ。専門的なことはリゾートアルバイターは対応しないので、笑顔を絶やさず接客するのみです。
筆者もスキー・スノボに関しては初心者です。そんな筆者でも働けたので、心配は不要です。
逆に、スキー・スノボ経験者なら楽に感じられる仕事でしょう。
重要なことは、少しでも分からないことは「やらない」「適当に答えない」「先輩に聞く」という3点。
後々にトラブルとなりそうな原因は絶対に残しておかないことです。
トマムでは外国人が多いこともあり、筆者が働いた時は、英語・中国語が堪能なスタッフがいました。
なので、外国人の対応は他スタッフに任せられます。
室内仕事ということもあり、体力的には全く辛さを感じない仕事でした。
スキー関連の職種においては比較的楽です。初心者にもおすすめ。
思い出になった!アイスビレッジでの仕事
アイスビレッジとは、毎年12月上旬〜3月中旬にかけてトマム内でオープンする全てが氷で作られた街です。
氷の教会、氷の楽器屋、氷のカフェ、氷の雑貨屋など。テーブル・椅子・食器類全てが氷で作られている環境で氷の世界を体験できます。
(仕事の休憩中に飲んだカクテル。グラスは氷です)
アイスビレッジでの仕事は、リゾバにおいてレア求人。毎年少数ながら求人が出ます。
今回、筆者に与えられたポジションは「ぬくぬく小屋」なる、アイスビレッジ内において暖をとる休憩スポットでの仕事。
ぬくぬく小屋では、アイススケートをレンタルしたり、焼きマシュマロ、ホットドリンクを提供しています。
かなりラッキーな割り当て。なんせ、アイスビレッジは常に-10度の極寒。
働く前までは相当な覚悟をしていたのですが、ラッキーなことに暖かい場所でぬくぬくと仕事させてもらえました。
その他のポジションは、アイスビレッジ内での清掃、備品等の管理スタッフなど。
いずれの仕事にしても、-10度の中でずっと仕事するなんてことはないです。何かしら清掃用具を出しに室内へ行ったりなど、室内と屋内を往復します。
ただ、基本は寒いです。言うまでもなく寒がりの人には向きません。
ぬくぬく小屋での仕事は楽なものでした。
マニュアル通りにレンタルを行って、簡単な調理をして焼きマシュマロを出すだけ。
仕事自体に大した新鮮味は感じませんでした。しかし、仕事環境はやはり異質。
目の前には氷の世界が広がっています。
休憩中はお客様に混じって他スタッフと氷の世界を楽しめました。
テーマパークで働くような感覚。この神秘的な世界を一体となって作り上げる高揚感と興奮を覚えられます。
仕事内容だけで言えば普通ですが、職場環境など全体を見ればとても楽しいです。
面白い仕事を体験してみたい人には本当におすすめ。レア求人なので求人数は少ないですが、見かけたら即応募して良いくらい、思い出になります。
次回もトマムで働く機会があれば、再度アイスビレッジで働きます。
トマムでのリゾートバイト生活(寮・食事・休日・買い出し)
トマムでのリゾバ生活は思った以上に充実していました。
様々なアクティビティ施設を揃えたリゾートです。そのため、他の場所でのリゾートバイトと比べ異なる点(メリット含め)が多いです。
具体的にトマムでのリゾバ生活の特徴は以下の7点。
- 社員寮が綺麗
- ホテルのジムとプールを無料で使える
- コンビニやスーパーへの買い出しは1週間に2回(毎日運行の場合もあり)スタッフ用バスで行く
- 社員食堂がある
- スキー場のリフト券が無料
- スキー・スノボ用具のレンタルが無料
- 夏も雲海などの観光資源が多い
応募する求人によって上記特徴の有無が異なります。
応募する前に詳しく待遇・特典等を確認しておきましょう。
寮が綺麗だった
今回、筆者は1R個室寮に滞在しました。
広さは11平米くらいです。ビジネスホテル程度の広さ。机・テレビ・冷蔵庫・エアコンなどの家具家電設備、シャワールームがあって快適。
その他に相部屋もあります。清掃は自分で清掃用具を借りて行うのですが、1週間に1度行うくらいでよかったです。
そのくらい綺麗でした。
今まで過ごしたリゾバ寮の中でも5本の指に入るくらい。
ジムとプールを無料で使える
リゾバ中はトマム内にあるクラブメッドというホテルのジムとプールを自由に使えました。
無料で暇つぶしができるので支出が増えなくて良かったです。
結構ストレス解消にもなります。
1週間に2回の買い出しがある
筆者が唯一懸念を抱いていた点。それは、トマムにはコンビニやスーパーがないこと。
リゾバ生活において、支出を抑えて多くのお金を貯金に回すためにはスーパーやコンビニは必須。
しかし、そこはさすがリゾバ受け入れ率が高いトマムというべきか、1週間に2回だけスタッフ専用のバスに乗ってスーパーやコンビニへ買い出しに行けます。
最近、トマムで働いた友人リゾートバイターによれば、希望すれば毎日(いつでも)買い出しにいけるとも聞きましたが、とにもかくにもスーパーやコンビニへは行けます。
小腹が空いた時用のカップラーメンやスナック、日用品などの購入は可能。心配不要です。
食事は社員食堂で。食費は無料
トマムには従業員専用の社員食堂が建てられています。
社員食堂での食事は無料です(求人によって、1日2食・1日3食などの待遇に違いあり)。
有料でも1食200円〜300円程度なので安いです。
スーパーやコンビニにも行けるし、食費が無料だったので、1ヶ月の生活費は雑費のみ合計2万円程度で済みました。
スキー場のリフト券が無料
リゾートアルバイターには無料のリフト券が配布されます。滑り放題です。
また、後述するようにスキー・スノボ用品のレンタルは無料。
トマムのスキー場は雪質が良い上に、最長滑走距離4kmのロングランコースもあります。初心者・中級者・上級者用コース合計で29コースあるのも魅力。
筆者はスノボ初心者なので、ロングランコースでひたすらに頂上から滑り降りていました。
中々、楽しかったです。
冬にトマムで働くなら、是非スキーに挑戦してみましょう。
スキー・スノボ用品レンタルが無料
スキー・スノボ用品のレンタルは全て無料でした。
通常、トマムではスキーあるいはスノボのフルセットレンタル料金は14,000円です。
しかし、リゾートバイトなら全てが無料。これは本当に大きな特典です。
ただし、一部の求人では「社員割引適用(50%前後)」の場合もあるので要注意。50%割引が効いたところで7,000円もします。
スキー・スノボ目的で働く人は、必ずレンタル無料の求人に応募しましょう。
夏は雲海など自然の見所が多い
夏も夏で雲海(5月中旬〜10月中旬まで)が見られたり、川でラフティングできたり、展望カフェへ行くこともできます。
(夏の雲海テラス。夏でも着込む必要があるほど寒い)
また、夏はミナミビーチの利用も無料です(求人によって待遇に違いあり)。
筆者は夏の間にバイキングスタッフとして働きましたが、夏も冬に負けじと楽しかったです。
トマムリゾートバイトで稼げた額
トマムリゾートバイトでは合計4ヶ月働き、合計で約64万円を貯金に回せました。
平均すると1ヶ月16万円の貯金。かなり良い金額です。
以下は手取り額や貯金に回せた額の内訳です。
バイキングスタッフでは1ヶ月15万円を貯金
【バイキングスタッフの労働条件】
- 1日8時間労働
- 時給⇒1,050円
- 残業時は時給1,312円(2.5割増)
- 週休2日
【バイキングスタッフの給料。額面・手取り・貯金に回せた額】
- 額面⇒204,487円(基本給184,800円 + 残業15時間19,687円)
- 社会保険⇒約35,000円
- 生活費⇒約2万円
- 貯金に回せた額⇒約15万円
バイキングスタッフは合計2ヶ月働いたので、約30万円貯金できました。
スキー用品レンタルスタッフでは1ヶ月19万円を貯金
【レンタルスタッフの労働条件】
- 1日9時間労働
- 時給⇒1,000円
- 残業時は1,250円(2.5割増)
- 週休1日
【レンタルスタッフの給料。額面・手取り・貯金に回せた額】
- 額面⇒262,250円(基本給249,750円 + 残業10時間12,500円)
- 社会保険⇒約45,000円
- 生活費⇒2万円
- 貯金に回せた額⇒約19万円
1ヶ月に19万円も貯金できましたが、1日の労働時間が9時間と長い上に週休1日だったので、結構疲れました。
アルバイトに慣れてない人は週休2日の求人を探した方が良いです。
アイスビレッジでは1ヶ月約15万円を貯金
【アイスビレッジでの労働条件】
- 1日8時間労働
- 時給⇒1,000円
- 残業時は1,250円(2.5割増)
- 隔週で週休1日か週休2日。月休みは6日間
【アイスビレッジでの給料。額面・手取り・貯金に回せた額】
- 額面⇒202,000円(基本給192,000円 + 残業8時間10,000円)
- 社会保険⇒約30,000円
- 生活費⇒約2万円
- 貯金に回せた額⇒約15万円
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繁忙期(7月〜8月、12月〜1月)なら求人数は50件近く掲載されることもあります。
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(リゾバ.comにおけるトマム求人の特典。まかないや無料リフト、温泉利用OKなどの特典が多い)
また、レア求人であるアイスビレッジでの仕事を募集しているのもリゾバ.comです。
そのため、トマムの求人を探す際は、まずはリゾバ.comから利用してみるのを強くおすすめします。
色々と条件を絞って、興味を持てる求人を探してみましょう。
ただし、自分が良いと思った求人は、自分だけではなく他人も良いと思っています。
そのため、他の人に取られないように、ある程度吟味して「これだ!」と思える求人を見つけたら早めに応募するのがベターです。
トマムでのリゾートバイトは魅力に溢れている
働く前までは不安を抱いていたトマムでのリゾートバイトですが、終わってみると本当に楽しかったです。
リゾートバイトの受け入れが豊富なため、社員寮の充実や買い出しなどのリゾバ社員のことを考えてくれていたと感じます。
そのため、不便を感じることなくノビノビと働けました。
また、何と言っても環境が最高です。夏は雲海をはじめとした自然、冬はスキー。
プールもあれば、アイスビレッジもあり。働いていて飽きないです。
北海道に興味がある人は、是非トマムでリゾートバイトしてみてはいかがでしょうか。