ナイトフロントとは、ホテルや旅館にて夜22時以降にフロント業務に就く職種です。
町バイトではビジネスホテルやラブホテル等でナイトフロントを募集しているのをよく見かけますが、リゾートバイトの場合はシティホテルやリゾートホテルが中心です。
ナイトフロントについて、昼間のフロント業務に比べ宿泊客対応が少ないなどの理由から仕事量が少ない = 楽というイメージを持っている人も少なくないでしょう。
確かに、ナイトフロントは昼間のホテルに比べて圧倒的に宿泊客対応は少ないです。
ただ、一方で他ポジション(例えば清掃係や事務など)のスタッフが全員帰宅している時間帯に働くがゆえ、夜間見回り(多少の清掃や電球交換含む)や客室売り上げや集計、金銭の確認を任されることもあります。
対外的な仕事量は昼間に比べて圧倒的に少ない反面、内部的な仕事量がやや増えるというイメージです。
とは言え、やはり昼間のフロントに比べて圧倒的に暇な時間が多いのは確かです。内部的な仕事が少ない時などは1時間2時間ぼーっとモニター(監視カメラ)をながめていたり、本を読んでいる時間もあります。
今回の記事では、こうしたナイトフロント独特の
- シフト構成
- 仕事内容
- 職場環境
- 稼げる金額
について詳しく解説していきます。
ナイトフロントの求人は、リゾートバイトの中ではマイナーで求人数が少ない且つ、先述したように楽というイメージが強いため、他の職種に比べると採用の倍率が高いです。
応募を考えている人は、「これだ」と思える求人を見つけたら早めに応募すると良いでしょう。
実際にどのような求人があるのかは、以下のナイトフロント求人が多いリゾートバイト派遣会社より、「職種」の「ナイトフロント」に絞って検索すると確認可能です。
>>>ナイトフロント求人が多いリゾートバイト派遣会社【リゾートバイト.com】
ナイトフロントのシフト構成
ナイトフロントの勤務時間は、求人によって多少の違いはありますが、概ね22:00〜翌10:00までの実働8時間です。
中には、21:00〜翌9:00までの通し勤務で、休憩が24:00〜4:00の4時間というシフトも存在します。
こうした休憩が長いシフトでは、休憩時間のことを仮眠時間と呼ぶことがあり、文字通りスタッフは寮に帰ったり宿直室で仮眠を取ることが可能です。
仮眠については、個人差はあれ最初のうちは仕事の緊張感からか中々寝付けなかったり、寝られたとしても大して疲れが取れていないこともあります。
また、そもそもが夜勤ということで、普段から夜型の人であれば問題ないですが、昼型の人が急にナイトフロントを始めたら、2:00を超えたあたりから急激な睡魔に襲われることも。
この辺りは慣れでしか克服できないので、最初のうちは我慢するしかないでしょう。
慣れてくると仮眠室に入って横になった途端眠りにつけるくらいにはなります。
また、仮眠時間が4時間あることを考慮して、普段の睡眠時間を4時間減らして趣味や勉強にあてたりすることも可能です。
大抵の人は1週間も働けば、仮眠後に「よく眠れた」と思えるようになります。
ナイトフロントの仕事内容
上述したようにナイトフロントの仕事は、宿泊客を相手にする時間が昼間に比べて圧倒的に少ないため、フロント業務以外の業務も任されることがあります。
具体的に、ナイトフロントの仕事内容は以下の通り
- チェックイン・チェックアウト対応
- 接客(部屋案内・タクシー手配)
- 夜間見回り
- 電球等の交換や軽い清掃など
- 売り上げ・金銭の確認、集計
- 朝食スペースへの案内
チェックイン・チェックアウト対応
チェックイン・チェックアウト対応は、夜間に宿泊する人は少ないので殆どありません。
稀に出張先での仕事を終えてチェックインする人や、交通機関の時刻影響で深夜にチェックアウトをする人が若干名いる程度。
昼勤務のように、続々とカウンターに宿泊客が訪れるわけではないので、余裕を持って対応できます。
一つ注意点を挙げるとするなら、夜間にチェックインする人の中には泥酔いしている人もいる点。
泥酔い客は「ここどこだ?」などと、わけのわからないことを言ってきたり、宿泊料金をよく確認していなかったりします。
あまりにも酔いが激しそうであれば、荷物を持って部屋まで案内してあげたり、領収証等をきちんと保管するよう促すことも大切です。
大抵の泥酔い客は、翌朝になると「昨日は迷惑かけてみたいでごめんなさい、ありがとう」と一言伝えに来てくれます。
部屋案内・タクシー手配
部屋案内やタクシー手配も、チェックイン・チェックアウト同様に仕事量はかなり少なめ。
上述した深夜にチェックアウトする人がいた場合は、路上でタクシーを捕まえにくいため、すすんで「タクシーを手配いたしましょうか?」と声かけします。
夜間見回り
夜間見回りは基本的に警備員の仕事なので、ナイトフロントがホテル敷地内や建物内をくまなく見回ることはありません。
ただ、チェックインカウンターのモニター画面等で何か不審な物を見かけたり、チェックインカウンターがあるフロアはナイトフロントが見回ることもあります。
夜間の見回りと聞くと、ライト一つ持って今にも幽霊が出そうな暗闇を照らしながら見回るイメージが強いかと思いますが、そんなことは全くありません。
リゾートバイトでナイトフロントを募集しているホテルは、大型のシティホテルやリゾートホテルが大半なので、深夜でもホテル施設内は電灯がついて爽やかな雰囲気です。
女性一人でも何の心配もないです。
電球等の交換や軽い清掃
見回り中に電球が切れていたり、ゴミ等が落ちていたらナイトフロントがついでに清掃します。
と言っても、本来は日中に裏方業務等の清掃系ポジションが行う仕事なので、見逃してしまったとしてもアレコレ言われることはないです。
あくまでもついでの業務。
売り上げ・金銭の確認・集計
夜間の間は事務員が不在なので、宿泊客がチェックイン・アウトした際には、ナイトフロントが代わりに行います。
ただ、昼間に事務がやるような会計ソフト等を使っての本格的な作業ではなく、あくまで「夜間にこのくらいのチェックインがあり、このくらいの出入金がありました」という旨を昼間の事務に報告するための確認です。
本格的な確認・集計作業は事務員が行います。
しかし、数字にミスがあると、事務員から訂正として報告書類を突き返されることもあるので要注意。
本格的な作業ではいとは言え、慎重に行う必要があります。作業自体は1時間程度で終了します。
朝食スペースへの案内
6:00〜10:00までは朝食が始まるため、チェックインカウンターに朝食会場の場所を聞きにきた宿泊客を会場まで案内します。
この時間からは他ポジションの方も続々と出勤を始めるため、深夜のように暇だからと言って本を読んだりはできません。
また、早朝チェックアウトをする人も徐々に増えてくるため、深夜よりも仕事量が多くなります。
職場環境。スタッフ数は2名〜3名
ナイトフロントの職場環境として特徴的なのが、スタッフ数が昼間に比べて圧倒的に少ないという点。
これは、どのような職種にも共通していることですが、ホテルや旅館も同様に夜間は仕事量が少ないためにスタッフ数が少ないです。
ナイトフロントの場合、緊急時にリゾートバイトスタッフだけでは対応できないこともあるため、大抵の場合は社員(もしくはベテランバイト)+ リゾートバイトスタッフの2名で働きます。
規模が大きなリゾートホテルやシティホテルになると、更に一人のリゾートバイトスタッフが追加されて3名で働くといった具合です。
社員あるいはベテランバイトと2人きりになると考えると少々緊張しますが、大抵の人は暇になると「暇だね〜、奥で本でも読んでてていいよ」と言ってくれたりします。
「暇でも仕事を見つけろ!」などと堅苦しいことは言われません。
こうして、そもそも必要人数が少ないポジションであるがゆえに、ナイトフロントの求人は他の職種に比べて圧倒的に少ないのが現状です。
ナイトフロントは稼げる職種である
ナイトフロントが人気な理由、それは他の職種よりも稼ぎやすいという点も挙げられます。
なぜなら、ナイトフロントには深夜手当てがつくからです。
<深夜手当てとは>
労働基準法 第37条 第4項
使用者が,午後10時から午前5時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては,その定める地域又は期間については午後11時から午前6時まで)の間において労働させた場合においては,その時間の労働については,通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
仮に時給1,350円(通常時)の求人先で、22:00〜07:00までの実働8時間労働で働いたとしましょう。
通常であれば1,350円 × 8時間 = 1日10,800円
1ヶ月に22日間働いたとすれば、単純計算で237,600円稼げることになります。
ところが、ナイトフロントであれば上記引用の通り、22:00〜05:00までの労働に関しては25%増しの時間外手当てがつきます。
22:00〜05:00までの内、1時間は休憩だとすると、6時間分の時給が25%増し(1,687円)されるのです。
つまり
- 1,687円 × 6時間 = 10,122円(深夜手当て付き)
- 上に加えて、残りの2時間(2,700円)
- 10,122円 + 2,700円 = 12,822円
1日で12,822円。22日間働くとすれば、単純に1ヶ月で282,084円稼げるという計算になります。
残業等が全くない状態で30万円弱を稼ぐことができるのです。
しかも、上述したように仕事はさほど大変ではない。こうした理由もありナイトフロントは人気の高い職種となっています。
ナイトフロント求人を効率的に探す方法
上述したように、ナイトフロントは求人数が少ないの現状です。繰り返しになりますが、「良いな」と思える求人を見つけたら出来るだけ早めに応募するのがベターです。
ナイトフロントの求人を探すにあたって最も良いのは、ナイトフロント求人が多く且つ時給の設定額が高い派遣会社です。
>>>ナイトフロント求人が多いリゾートバイト派遣会社【リゾートバイト.com】
上記派遣会社は、下記事の『リゾートバイト派遣会社の比較記事』にも記載した通り、時給の設定額が最も高いです。
上述した給与例の『基本時給1,350円(割増つきで1,687円)』の求人を探すことも可能。
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リゾートバイトを始める動機の多くは「短期でたくさん稼ぎたい」という願望にあるでしょう。
であれば、少しでも時給が高い派遣会社を利用するのが、目標達成への最短コースです。
ナイトフロントは男性のポジションと思われがちですが、女性でも採用される仕事なので、興味がある人・稼ぎたい人はどしどし応募しましょう。